ゴダールは最期までゴダールだった。BBBムービー「ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争」。
20分の短い作品やけど、
ぐわんぐわん、脳みそ揺れた。
詳細を知らないで、この映像を観たら、
「映画というよりも、優れた現代アート作品」と思うかもしれない。
けど、ゴダールやと思って観ると、
すべてが、極めて、映画的、ゴダール的に思えてくる。
終わりを覚悟して何を遺すのか。
無音で続く、スティール映像、
時間の観念から、解き放たれた
脳の断片なのだろうか。
呟きのような言葉。
そんなに大音量ではないのに、
ハッとするくらいビックリさせられる音楽。
ワシらが認識してる現実とか、時間の流れ、
ある出来事があって、それによって何か出来事が起こるこの世界は、ほんのごく一部で、
全体(何が全体かわからないのだが)は、
こんな脈絡のない、夢みたいなものが支配的なのかもしれない。
時間の概念すら、全体の一部で、
ワシらはたまたま、時間のある「生」という世界に、
お邪魔してるだけなのかもしれない。
そんなこと、いろいろ考えてしまう、
最期のゴダールの贈り物、
というか、宿題なのかもしれない。