フィクションであって欲しい、と願ってしまう内容の映画でした。BBBムービー「薄氷の告発」。
悪い奴があまりに分かりやすく悪過ぎて、
ストーリー全体もわかりやすいのだが、
「あいつが悪いやつやっただけ」になりそうな気もする。
女性への構造的なセクハラが、社会の問題ではなく、
個人の問題になっちゃわんか。
まあ、組織の隠蔽体質はきっちり描いてるんだけど。
その辺「日本も韓国も変わらんのやなあ」と思うなあ。
なんとか、健全な組織って作れんもんなのか。
最後なあ、物語的には、ドラマチックにまとまるやろうし、
映画の作り方として、そうしたくなる気持ちも、
わからんことはないんだけど、
妹と同じ場所で、同じことを目撃してしまう、
彼の気持ちとか考えると、いたたまれんなあ。
あと、きっと死刑にもなってないし、
反省もしてないあいつが、ほくそ笑むやろなあ。
と思うと、少し後味の悪さを感じる映画ではありました。
「この映画だけで、解決する問題じゃない」という気持ちも、
感じるのは、感じましたが。
まあ、社会の問題を映画で世の中に問う、
という姿勢は、健全で大事な気もするんやけど。
