八重山平和祈念館 。

具志堅用高記念館のはす向かいに、
何やら駐車場のある公共っぽい施設があったので、
なんやろ?と近寄ると、「八重山平和祈念館」という施設だった。
急ぐ用事もないので入ってみる。
入場料100円だったし。

打ちのめされた。
凍りつくような恐ろしさを感じた。
戦時下の八重山、マラリアで沢山の
人が亡くなったことは知っていた。
だけど、これほどのこととは。
マラリアと戦争マラリア、
もちろん同じマラリアという病気なのだが、
戦争マラリアは、人災の要素も大きい。

太平洋戦争末期、八重山の人は
軍命で、山の中、森の中の目立たないところに、強制移動させられた。
だけど、そこは、住民なら誰もが知る
マラリアに罹る率の高い地域。
波照間島や、パナリ島など、マラリアを媒介する蚊がいない地域でも、
わざわざ、その確率の高い西表に、移住させられた。

そして、ものすごい数の方が、マラリアに罹患し、
その中の多くの人が命を失った。
波照間島など、1590人の住民のうち、
1587人が罹患、477人が死去された。
繰り返すが、波照間島は、
マラリアに罹る恐れがないのに、だ。

軍命で子を失う、親を失う無念さ、
いくら想像しても、しきれない。
しきれないが、涙が溢れそうになった。

ちょうど、数ヶ月前の入院中読んだ、
増山実さんの「波の上のキネマ」という小説に、
この戦争マラリアの話が、絡んでいた。
今まで何回も石垣島に来てるのに、行ったことどころか、
気づいたこともなかった施設。
増山さんの小説読んでから、
初めて行った石垣島で、偶然見つけた施設で、
そのことを深く知ることになった。
時期が巡って来た、
と言うことなのかもしれんな。
巡り合わせというのは、本当に不思議なものだ。

その施設の入口にあった、
沖縄銀行の那覇を真ん中に置いた地図。
おもろい!那覇からやと、フィリピンと大阪が同じくらいの距離なんや、
とか見てて飽きない。
この地図、めっちゃくちゃほしい!!

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