映画「異邦人の河」。
1975年作品の映画「異邦人の河」DVDを観る。
在日朝鮮人が監督した初めての長編映画らしい。
ストーリーも在日朝鮮人二世の青年が、
同じく在日朝鮮人の少女と知り合い、
次第にアイデンティティに目覚めていく物語。
時代が時代やからか、シーンとかセリフが芝居がかり過ぎて、
ちょっと恥ずかしくなってしまうとこが多々あるのは大目に見よう。
アイデンティティを探すってのは、ただでさえ、厄介で、
下手すりゃ自分を否定せざるを得ない作業なのに、
そこに、民族、差別の問題が絡む。
そこにリアルな苦しみがあるから、
大袈裟な芝居も、飲み込めてしまうのかもしれない。
主演は、パク・ウナン。
芸名は、ジョニー大倉。
そう、キャロルのジョニー大倉が、
在日という自らの出自をさらけ出して、演じてるので、
余計にリアリティを感じるのかもしれない。
当時は、在日を名乗ることは、
今以上に大変な時代だったのかもしれないなあ。
そして資金を出してるのは、
出演もしてる中村敦夫さんらしい。
この頃から、一貫して、
社会問題に目を向けてはったんやなあ、と少し感心した。
これもこないだの「地の群れ」同様、
四年ほど前に、復刻リリースされたシリーズらしい。
おススメとまでは言わないけど、
キャロルやジョニー大倉さん、
在日問題などに興味があれば、一度観てもいい映画だと思う。