「葵が菊に変わるだけのこと」。映画「赤毛」(ネタバレあり)。  

またまた岡本喜八&三船敏郎コンビの作品。
これも、おもろかったなあ。
幕末の戊辰戦争の一幕。赤報隊にまつわる物語。
あ、あの1980年前後の赤報隊ではないです。

実際のところ、官軍の名を語った
愚連隊のようなもんであったという説もあるようだけど、
官軍の先兵として利用され、結局官軍に処刑された赤報隊の、
さらに先兵をになった男のフィクション。

喜八さんらしいユーモアが随所に散りばめれれてるので、
全体的には悲惨なストーリーだけど、悲壮な感じは、そうない。
カラッと明るい。
三船敏郎も、馬鹿でお調子もんの主人公として描かれてて、
そこがワシが黒澤作品より喜八作品の三船さんの方が好きな理由かもしれん。

裏切りに次ぐ裏切り、徳川、官軍どっちに付こうか様子見する人、
どっちに付こうが、搾り取られる民衆は、成り行きを伺ってたり。
どの登場人物も非常に人間臭い。
けど、大きなテーマとしては、どんな社会体制になろうと、
君臨するもの、蟻のように働かされるものがいる。
ってことなのかもしれない。

最後の大群衆のシーンは、そのテーマをひっくり返すような
エネルギーを持ってて、凄かった。
なんとなく、武器を持たない強さ、みたいなのを感じたなあ。

さすが、岡本喜八。さすが、三船敏郎。
他にも観たい映画、いろいろあるんやけど、
このコンビのを、全部観たいって気持ちがかなり高まっている。

それにしても、伊藤雄之助、小籔一豊に似過ぎ!

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