AZUMI@雑居ビルの4階にある出鱈目なバー。

ちょっと三密気味だったので、敢えて場所は伏せますが、
某雑居ビルの4階にある出鱈目なバーで、
おとつい、明るいうちからAZUMIさんのライブへ行ってきました。
残念ながら、この店の窓は、東向きなんで夕日は見えませんでしたが、
夕暮れが似合うダルっとした哀愁が、ギターから、声から、染み出して来ます。

まだ暗くなる前に「天王寺」。

AZUMIさん、どちらかというと、だみ声だし、節回しは粘る方なのに、
それが、この上なく美しく思えるのは、苦労や哀しみをたくさん知ってて、
それでもなお、嘘のない真っ直ぐな歌やからやと思う。
あと、だみ声の最後、ふっと伸ばす声の最後が、
ハッとするほど、きれいなときがあって、その気持ちよさがクセになる。

鼻歌まじりに始めたイントロ、だいぶ感じが違うが、もしかして?
おー!やっぱり!鈴木常吉さんの「石」や。
ずいぶんAZUMIさん色に変化してて、違う曲聴いてるような気分になる。
東ヨーロッパの民謡みたいな感じもあるが、
紛れもなく「石」だ。
秘めたエネルギーとでも言うのか、声には直接出てこない強さを感じる。

二部は、MCで大御所たちの喧嘩列伝から(笑)
めっちゃおもろかったけど、内容は、ここでは言えません(笑)

和歌山のHOBOさんの「夏の王様」(Kinki Kidsのじゃないですよ)、
カバーした経緯の話がすごく良かった。
それ聴いてから、曲を聴いたので、すごく沁みてきた。

ポツリポツリと「御堂筋」を。なんやろ、このふるさとみたいな感じ。
じわ〜っと手の中があったかくなっていく気がした。

AZUMIさんも、あまり人と会ってなかったらしく、人と喋るのが楽しそう。
MCで聴いた花吹雪の話に大爆笑。

「文字を書く」が圧巻やった。
いつの間にかわからんうちに、音と感情の高まりに巻き込まれて、
ドキドキしていた。そのまま、さらにすごいテンションの「何も考えない」。
写真で見たら、きっとずっと同じ感じに見えるんやろうけど、
実は熱量は時間が進むごとに、どんどん高まっていってる。
ギターと声だけで、こんな高まりを作ってしまうんや、と驚くほど。
いやあ、凄かった。久しぶりにAZUMIさん、味わい尽くした。

けど、まだ足りない。もちろんアンコール。
2時間以上、たっぷり聴いたけど、まだまだ聴きたい曲はあるし、
この日は、あちらの世界から、人を呼んでくるAZUMI説法も、まだ聴けてない。
しばらくは、AZUMIさんライブ、繰り返し行くことになりそうな予感。

終わってからも、AZUMIさんとの久しぶりのお喋りが楽しい。
引きこもり中の話、春一の話、配信の話、久しぶりのライブを茨木でした話、
リアル店舗を七月いっぱいで閉めることにされたポボイ・レコードの話。
次から、次から、AZUMIさんの口から興味深い話がこぼれ出る。
ひとつ、びっくりした話があった。
その日のライブに中学生くらいの男の子が来てて、
一番前で、熱心にAZUMIさんの手を見つめてて
「熱心やなあ」と感心していた。
その子の後ろにはお父さんらしき方がいらっしゃって、
何となく見覚えある気がしてたのだが、
お二人がお帰りになってから、豊田道倫さんと、その息子さんだと教えてもらった。
あの年齢で、あの集中力、息子さんも、そうとう音楽にのめり込んでるんやろうな。
将来が楽しみです。

いつまでもAZUMIさんの話、聴いてたかったが、酔いも回ってきたので、
お暇することにした。
けど、思った以上に酔ってたのだろう。
気がつくと、エレベーター、二階で降りて、
吸い込まれるように、アフターアワーズに座っていた。
つまり、久しぶりの泥酔になってしまったのであった。

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