仲村清司「島猫と歩くスージぐゎー」。

仲村清司さんの「島猫と歩くスージぐゎー」読了。
だいぶ前に読み始めたのだが、なんせワシが猫好きの猫アレルギーのため、
万が一を考えて、休み休み読んでいたものだから、時間がかかった。(うそ)

猫好きの人にも、那覇での散歩好きの人にも、
心に病を持った人にも、お勧めしたい良本であった。

心の病に悩んでいた頃、仲村さんは、なぜか京言葉を話す別嬪さんの子猫と暮らし始める。
向田さんと那覇の路地(スージぐゎー)を散歩するうちに
路地路地の猫の暮らしぶりに目を向ける。
壺屋、桜坂、栄町、泊高、ニューパラダイス通り、浮島通り、首里など、
ワシが元々よく散歩する那覇のスージぐゎーが出てくるのが嬉しい。
今度散歩するときは、また違った気持ちで歩けるなあ。

バー土、珈琲屋台ヒバリ屋、生活の柄、おとんなど、
ワシが好きな店がいろいろ出てくるのも嬉しい。
特に「おとん」については、ご主人のご病気のことが、
詳しく分かったのが、嬉しかった。

向田さんと暮らすうちに仲村さんのご病気も、
少しずつ、良くなって行ってるようで、この本そのものが、
心に病を持った方のリハビリになるのではないか、と思う。

最後、向田さんが京言葉を話す理由が明かされる下りの、
切なさとその後の清涼感は、
「この本を読んで良かったなあ」とつくづく思わせてくれる。

しかし、ワシの行動範囲となんと重なっていることか。
今までも、どこかでお会いしてたのかもしれないなあ。

週末限定ながらなんとか復活された「おとん」で、
一度、ご一緒したいもんである。

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