混ぜろ。危険だが。コロイド&あふりらんぽ@ムジカジャポニカ。

さあ、この日がやって来た。
総勢7名、一人残らず恐ろしい娘たちがムジカジャポニカに集結。
ワシは狂わずに帰れるのだろうか。洗濯物も溜まってるというのに。

やがて大河になる一滴が、山裾からこぼれ落ちるように、
静かにコロイドが始まった。

その流れは、あっという間に、急流になり、ワシを翻弄し、
やがて大きな流れになって、ワシを包み込む。
おおお、やはり生の力やなあ。
家で聴いてるのとは、巻き込まれる勢いも、大きさも、心地よさも違う。
まあ、家で聴いてても結局は、巻き込まれてしまうんだが。
そしていつも通りのややぐだぐだなMC(笑)
ああワシは今、コロイドを聴いてるんやなあ。

バイオリンとコントラバスの弓楽器が戦ってるように複雑に絡む。
かなりアバンギャルドなのに、美しい。
ボーカル二人が、別々の言葉を朗読する。
軒のいろんなところから落ちる雨だれを聞いてるかのように心地よい。
このグループは、自分たちの能力をよく分かった上で、
新しいアイディアをふんだんに取り入れて、
しかもそれを実験に終わらせず、ちゃんと美しさにまで高めて聴かせてくれる。
見かけによらず(失礼!)相当頭の良いグループなのだと思う。
あのMCと音楽とのギャップに驚くのだが、
何度も聴いてると、あのMCのような楽しい女の子ノリがあるから、
こういうハードル多くて、レベル高い音楽を、
笑いながら作り上げてしまうような気もしてくる。

お、一曲目の川の流れは途切れてはいなかったのか。
伏流がいきなり地表に現れて奔流になったかのような激しい音楽。
これは犬ぞりの曲かな?
スピード感が、ワシの鼓動も連れて行くのか、
気持ちが前に前にと進んで行く。

お、ア・カペラで始まった、この曲は初めて聴くかも。
ヤマトの子守唄っぽい曲。
バイオリンは少し昭和で切なく、ベースはぶっとく、曲の底が深いことを示し、
打楽器は異国情緒をプラスする。
これは心地よい歌やなあ。このまま、寝落ちしたら、きっと極楽。
そして波のようにたゆたう曲、さらに心地よさと眠りへの誘惑が増す。

よう子ちゃんが「メンバー紹介」と言うところ
「自己紹介」ゆーてしまい急遽自己紹介タイム。
これがまた爆笑!アドリブとは思えんなあ。
一番沈黙を保ってたあずみちゃんが一番の爆笑を取る。
みんなええ腕してはるわ。お笑いとしても(笑)

ラストはやはり「夜の舟」。
そうか流れはまだ絶えてなくて、今、海に注ごうとしてるのだな。
やーこんな気持ちのええ海、最高やなあ。やはり、この娘たち、ほんまに素晴らしいですわ。

今日は、嬉しい話を聞けた。
コロイドのミニアルバム「IKTUAPOK」がついに発売されるらしい。
9月25日、デジタル配信が先行して、CDは、10月か11月。
悪どいなあ。ワシが我慢できずにストリーミングかなんかで聴いて、
聴いてるのに、CDも買ってしまうことを分かってやってるに違いない。
12月にはLPまで!!!これはプレイヤー持ってないので、
我慢できそうである。その手には乗らないぜ!
口惜しいか、コロイド!

それと、10月14日には、コロイド初の生ライブ配信もあるのだそうだ。
みんなそれぞれに活躍中なので、関西以外のライブは首都圏で年に一二度やるくらいだし、
この時期なので、それも難しいようだ。
全国にコロイドを感じてほしい友だちは、たくさんおるので、
これはいい機会だ。
またご案内するので、ぜひ体験してみてください。

ちょっと長めの休憩の後、どこからかゴリラの鳴き声のようなんが聞こえて来た。
ゆーてもゴリラの鳴き声、あんま知らんけど。ウッホッホみたいな。
あふりらんぽの登場やな。

場内を一回りして、ステージに。
新体操のリボンみたいなん振り回しながら、
オニちゃんがドラムに、ピカちゃんがボーカルマイクに。
おーい!間違ってるぞー!(笑)
オニちゃんのドラムもなかなかの迫力。
そしてピカちゃん、悩みを激白し始める。おもろ過ぎる。
それにツッコミ入れるオニちゃん。
だんだん二人の言い合いのようになり、
それがそのまま、アドリブの音楽のようになって行く。
あふりは、楽屋出たときから、すべてが音楽なんやろな。

ようやく、ピカちゃんドラム、オニちゃんギター持ってボーカルマイクの定位置に。
そして意外と繊細なメロディから美しい爆音へと。
爆発を繰り返すような音楽なのだが、
なにかそこに、あふり独特のグルーヴがあって、
それが純粋で美しいのだ。

コロイドにはコロイドの、あふりにはあふりの文法があって、
どんな曲をやっても「らしさ」が醸し出される。
けど、この2組が素晴らしいのは、
ときには、その文法を逸脱することもできるところやろうな。
観てる方には、それをいとも簡単にやってるように見えるが、
きっとそんな簡単なことではないのだろう。

しばし、爆音に身を任せる。
あふりの音楽は、できるだけ体で聴いた方がええと思ってるので、
音楽と自分の鼓動に耳を澄ませる。
どちらかと言うと、爆音苦手なワシなのだが、
あふりの爆音はなぜ、こんなに心地いいのだろう。
あ、いかんいかん、また頭で聴こうとしている。

後半、爆音が増し、カオスがより混沌として来た。
いや、何か混沌としてるようでもあり、調和が取れてるような気もする。
前にもあふりを聴いてて、そんな気になった。
混沌と調和は、もしかしたら対立する概念ではなく、
同じものを少し方角を変えて見てるだけのことかもしれん。
それが証拠に、頭を吹っ飛ばして、体で聴けば、
ただただ気持ち良くて、何の矛盾も感じない。

最後は、コロイドと一緒に。
「あふりコロイド」か?ステージに乗り切れんで、
アッコちゃんは、ステージの下で。記念すべき、初共演らしい。
何?この凄まじい圧!
全然違う二つのバンドが、合わさって妥協するんやなく、
どっちの音楽とも違う音楽として、パワーを何倍にも増幅してる気がする。
こりゃ、物凄いぞ。

楽しいけど、油断してたら、かまいたちのように、
傷だらけになりそうな鋭さもある。
なぜかせい子ちゃんもステージに載せられる。
これ以上、恐ろしい女増やしてどーすんねん(笑)
ステージ上も観客も、みんなが口々に吠える。
すべての動物が発情期になった動物園のよう。
ホーミーのようなお経のようなんも混じってる。オニちゃんか?
安友子さんとピカちゃんの太鼓合戦もすごかった!
最後は、知らん間にワシも踊ってた。
終わると、燃え尽きたように、へたり込んでしまった。

すごいもんを目撃してしまった。
騒動が収まってら、ぜひこの二組で、全国ツアーに回ってほしい。
関西が誇る、それぞれが宝のような存在で、
合わさると、またえげつない宝になる、この二組を、
ぜひ、全国の人に目撃してほしい。

ライブ終わっても、この娘達は自由だ。
あふりの小道具のリボンで、オニちゃんの息子とわ〜わ〜ゆーて遊ぶコロイド達。
あふりは撮影会始めてる。
この自由さが、あの音楽に繋がってるんやろうなあ、
と、おっちゃんは、目を細めて、娘達を見守るのであった。

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