浜田真理子&池村真理野@ロイヤルホース。
思わぬクリスマスプレゼントを頂いた。
真後ろ席でかぶりつき。
てことで、イヴの夜は、ロイヤルホースで浜田真理子さんのライブ。
なんとなくすごく正しい気がいたしますわ。
ゲストは池村真理野さん。
真理子さんと真理野さんで「マリークリスマス」らしいです(笑)
2人での一曲目は「Shijima (静寂)」。
この曲の歌詞はいつも喉元に突き刺さる。
「お前は生きたか、命ぜんぶ生きたか」。
これを真理子さんのすべてを見透かすような声で歌われると、
背筋伸びるなんてもんやない。
自然と自分に問いかける。
そして「誰にも何も言い訳をしない毎日を過ごしたい」
という思いがお腹の底の方から湧いてくる。
真理野さんのサックス、さらに進化してるなあ。
深くて広い音に、すごい説得力が備わって、
真理子さんの声をさらに深いとこまで届けてくれる。
「貝殻節」の間奏が素晴らしかった。
あんな短いフレーズで、何かを感じさせる表現力。
真理子さんと一緒にやることで、真理野さん、
いろんなものを吸収してるんやろなあ。
もう真理子さんの音楽に欠かせない存在なんかもしれん。
二人を引き合わせてくれた久保田麻琴さんにも感謝。
真理野さんの真正面、真理子さんの真後ろのこの席、
ときどき二人がアイコンタクト取り合ってることに気づく。
こちらから見える真理野さんの、その目を見てると、
曲の流れが、より一層腑に落ちてくる。
あんまりかぶりつき過ぎて、案内されたとき、
少し引いたけど、おトクな席やな。
おお!マリマリのデュエット!ハモってる!!
真理野さん、裏声でウィーン少年合唱団みたい。
真理子さんの曲に、真理野さんが「いくつしみ深き」のメロディ歌ってて、
ところどころシンクロするところでハモったり。
曲は町田義人さんの「裏町マリア」。
なんか構成複雑そうやけど、
それがめっちゃ心地よく自然に聴こえてくる。極楽。
まさにクリスマスにふさわしい選曲!
二部は真理子さん一人で「教訓Ⅰ」から。
自粛中、何度となく聴いたこの曲、
一年の締めくくりの時期に聴けて良かった。
何度となく、世の中の情勢と、その中での自分の姿勢を問われたこの年、
自分のいるべき場所を、この曲で確認していたのかもしれない。
真理野さん出てきた。
宮古島出身の真理野さん、騒動の始まるタイミングに松江にいて、
今も松江ベースに活動されてるが、初めて日本海側で、寒い冬を過ごされてる。
宮古島では経験できない寒さの話で、大笑いさせてもろた。
そーかー!そういう小さいことの方がビックリするんやろうなあ。
「森へ行きましょう」は、川上弘美さんの小説のモチーフにもなった、ちょっと不思議な歌。
明確な理由は、よくわからないのだが、ワシはこの曲聴くと、
「ピクニックatハンギング・ロック」という不思議な映画を思い出す。
限りない美しさと、終わったときに感じる言いしれぬ悦楽と、
それと同時に湧くなにか正体の分からない不安感が似てるんかもしれん。
その不思議な感じが、真理野さんのサックスでさらに増幅。
音楽なんだけど、音楽だけにとどまらない
サウンドエフェクトの役割もやってる気がするな、真理野さんのサックス。
ちょっと不思議な気分からの、ほっとする「ダニーボーイ」へ。
なるほどの流れやな。
真理野さんの、太くて広いサックスがよく合うなあ。
美輪明宏さんの「貴方のためのブルース」は、ワシはたぶん生では初めて聴く。
ちょっと憂いや影を感じるブルージーな感じでええなあ。
ラストは真理子さん一人で「胸の小箱」。
ゆっくりと、美しく、気持ちよく、真理子さんの音楽が心に降り積り、
何か知らん間に心に溜まってた濁りを、洗い流してくゆく気がした。
アンコールで「ヨイトマケの歌」。
これはすげえ!
泣けるし、なんか力出る。
来年も頑張れそうっす!
ありがとうございます!
最後の最後は真理野さんと一緒に「いとまごい」。
おおー!真理野さんが最後に吹いたフレーズは
ポーグスの「ニューヨークの夢」やんか!!
「そう言えば、街に出てないせいか、この歌、今年は聴いてないなあ」
と今朝思ってたばかりのワシの一番好きなクリスマスソング。
そうか、ここで最高の演奏聴くために、今まで聴いてなかったのだな。
なんか帳尻があった気がした。
一人でクリスマス気分、さらに盛り上がった!!
いやー!嬉しい!嬉しい!ええクリスマスになった!!
そのクリスマス気分のまま、ムジカジャポニカに寄って、
せいちゃん特製のチキンを頂いて、
ワシのクリスマス・イヴは、なんとなく幸せな感じで
終わったのであった。