ハモニカクリームズ×グラサンズ@ムジカジャポニカ。

超絶技巧vsグダグダ。

いやはや、見事に両極端な対バンでありました。
せい子さんに「絶対好きやと思うで」と言われて行った昨晩のハモニカクリームズ。
ハモニカをメインにしたケルトミュージックでヨーロッパでも活動中のグループ。
と、なると!大阪でケルトと言えばグラサンズ!
(ほんまにそーなのかあまり自信はない)
で、この対バンとなったわけです。

まずはムジカジャポニカ初登場のハモニカクリームズ。
いやあすごかった!ハモニカでケルトってだけで興味深いんだけど、
そのハモニカが凄まじい。
そして他のメンバーの技術も素晴らしい。
かと言って技術に走るのではなく、
ちゃんと熱狂がある、魂がある、ドラマ、叙情もある。
つまりブルースがありソウルがある、
ってことなんだろう。
さすが本場ヨーロッパのケルト音楽祭で大トリを務めただけのことはある。

とにかくハモニカがすごい。こんなハモニカの音聴いたこともない。
大阪でけっこうワシの好きなハモニカを吹く
松井洋介さんが「どーやって吹いてるのか分からない」と言う。
エフェクターも通してないのに、
ハモニカかどうか分からない音がしたりする。
フィドルもエフェクター通していろんな音出すので、
聴いたことのない音がするとき、
どこから音が出てるのか、キョロキョロしてしまうこともあった。
ライブ後に聴くと、舌の使い方や柔らかさや息の吹き出し方である日突然、
今まで出なかった音が出せるようになることがあるそうだ。
初めて口笛の吹けたときのあの感覚に近いのかな。
やはりハモニカの特徴なのかもしれないが、
息継ぎもなく、ものすごく早いフレーズを長い時間続ける。
それが疾走感を生み、熱狂に繋がっていく。

で、やっぱりケルトが基本にあるので、
ダンサブルなのだ。
思わず体が揺れてしまう。
だからこそ、本場ヨーロッパでも、観客を熱狂させたのだろう。

そして、後攻めはグラサンズ。
平日でみんな仕事あるので、後攻めになったらしい。
この超絶技巧の後で、あのグラサンズ。
どうなるのか、グラサンズファンとしても不安だった。
始まると、いや始まる前から、やはりグダグダ。
ステージで酒をラッパ飲み、
ギターの田渕さんは弦を二度も切り、
ハモニカクリームズの長尾さんにギターを借りたり、
長尾さんに飛び入りを強要したり。
野次もいつも通り。松井洋介さんの「上手上手!」には笑った。

けどグラサンズのすごいのは、そのグダグダを押し通して、
ハモニカクリームズに負けない演奏に持って行ったことだと思う。
アンコールでは、ハモニカクリームズのハモニカの清野さんも入ったが、
あんなヤタケタなバトルを繰り広げる清野さんは、
ハモニカクリームズのファンもあまり見たことないのではないか。

無駄な音がひとつもないハモニカクリームズ対
無駄な音しかないグラサンズ。
どっちも素晴らしい。どっちも大好きなバンドになった。
言ってみれば、チーフタンズとポーグスの戦いか。
まあ、グラサンズはポーグスと違って、
メンバー全員がシェインみたいなもんなのだが。

ワシは熱狂のあまり、地元枚方のTサイトで本日12時から開催された
ハモニカクリームズのインストアライブを観に行った。
その後でこれを書いている。

おまけはムジカジャポニカの帰り、
フラフラに酔っ払って、ハイヒールを手に持って信号を渡る赤いワンピースのお姉ちゃん。

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