実家で極楽を味わう。
実家に帰る一番の楽しみは風呂。
ワシが家を出てから、
いつかおかんが車椅子生活になっても大丈夫なように、
風呂を大幅に改築したのだ。
(幸い、おかんは90を超えても車椅子のお世話にはなってない。)
ジェットバス、追い焚き機能、すぐ乾く柔らかい床。
どれも、うちにはないもんばかり。
うちが勝ってるのは、足を伸ばして入れることくらい。
(毎日のこととなると、それはそれでむっちゃくちゃ重要な機能ではあるが)
しばしジェットバスで腰をほぐしたのち、
電気を消して、窓を開けて入ってみる。
真っ暗の中、外の風が心地よい。
思わず目をつむる。
静かな中、雨音だけが時間の流れを感じさせる。
実家は住宅街の中なので、空がほんのり明るい。
ふと見上げると、裏庭の木の幹が闇に浮かび上がって揺れている。
雨音でかき消されてるけど、葉擦れの音もしているのだろうな。
なんか露天風呂に入ってる気分になった。
旅行とか行けなくても、
こういう時間て作れるものなのだなあ、
と思いつつ、また目をつむる。