北欧映画特集「アナザー・ラウンド」「ホロコーストの罪人」。

今日二本映画を観た。
狙ったわけじゃないが、一本はデンマーク、もう一本はノルウェー、
たまたま二本とも北欧の映画だった。
両方、ええ映画だったので、
短く感想を。

アナザー・ラウンド

冴えない教師たちが、
(最初は)クソ真面目に少しだけお酒に酔ったほうが、自分の力を発揮できる、
という学説を証明しようとお酒を飲んで授業に臨む。
最初は快調、でも「じゃあもう少し、、」ってなってきて、
その後は、、、。
公式ホームページ

観てるうちに、なんだか自分の姿を観てるような気持ちになって、
めちゃくちゃ恥ずかしくなってしまった。
気がつくと「その一杯がな、、」とか声に出してしまってた。
近くにいらっしゃった方、ほんますんません!

酒の苦さ、酒の美味さが、人生に重なってゆく。
ほんまに大人な映画やったなあ。
人間の哀しみと可笑しみが矛盾なく描かれていて、
これを「ユーモア」と言うんやろな、と思う。
こういう大人な映画は、ほんまヨーロッパに敵わないなあ。

観終わった後、なんやほっこりあったかい気持ちに包まれてた。

余談になるが、主役の方は、元々ダンサーだったらしく、
終盤のダンスシーンは「あの冴えないおっさんが?」と
驚くほど、カッコよかった。

すべての酒飲みに自戒のため、その自戒も含めた上で、
酒を肯定するために観て欲しい、と思う映画だった。

ホロコーストの罪人。

ホロコーストと言っても、ドイツでもポーランドでもない。
知らんかったんやけど、ノルウェーも第二次世界大戦中は、ドイツの侵略を受け、
秘密警察がナチスの命令に従い、ユダヤ人を収容所に集め、
アウシュヴィッツに送っていたのだった。
ノルウエー政府がひた隠しにしてたその事実を元にした
あるユダヤ人家族の悲劇の物語。
公式ホームページ

戦争が生む悲劇をある意味加害者側であるノルウエーの監督が、
冷静に客観的に描いていることが素晴らしい。
つい最近、長崎の原爆をモチーフにした、
出演者も演出も、悲劇に酔って、思考停止に陥ったような映画を観たばかりだったので、
余計に素晴らしいと思った。
戦争の残虐さを暴くのは、悲劇に酔うことではなく、
事実は事実として、冷静に見つめる透徹した目線ではないかと思う。

しかし、冷静なだけではなく、
家族の愛情や葛藤は、繊細に描く。
それは、どこにでもある家族の姿だ。
生きることに必死な人間の魂だ。
だからこそ、戦争の残虐さが浮き彫りになる。

そして、こんな物語なのに、映像が美しい。
こんな美しい町で、あれほど悲惨な物語が生まれるのか。
この美しい映像も戦争の残酷さを浮かび上がらす計算のうちなのだろう。

人生は、数え切れない偶然の連続だ。
だけど、その偶然は、ひとりひとりの人間にとって悪い方向に、
人為的に作られてはいけないのだ。
そんなことを考えさせられる映画だった。

二本とも、全国で上映される予定です。
トーンは真逆かもしれないけど、
どちらも、人間がきっちり描かれてるいい映画だと思います。
良かったら、御覧ください。



Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次の記事

王将の魂は。