「かくも長き不在」二年ぶりの沖縄滞在記⑦ラスト(12月10日)。

最終日だった。
帰るだけの日。
荷物を持っての移動が苦手なワシは、
チェックアウトタイムまでホテルにいて、
空港に直接行って、昼飯食ったら、飛行機に乗る、
という予定で、14時過ぎの便を予定してた。
その通り、動こうと思ってたら、
10時過ぎ、メッセージが来た。

5年ほど前、ふとした勘違い、というかワシの配慮のなさで、
音信不通になってた沖縄の友だちからだった。
一応、来ることと、スケジュールは送ってたけど、
「たぶん、返事ないやろうな」と思ってたのだった。
「今、旭橋にいて、少しなら時間取れる」と言う。
せっかくゆいレールと繋がったるホテルにいて、
行く先もユイレール沿いなのに、
それすらもどかしくてタクシーに乗る。

少しの時間だが、お茶を飲みながら、その時のこと謝ったり、
それから今までのお互いの時間のこと、
ワシは病気のこととか、会社辞めたこととか話したりした。
相手も、いろいろ苦労があったようだ。
お互い、昔には戻れないかもしれないけど、
新しい関係を築いていくことはできるかもしれない。

最後は握手して、空港に向かった。
本当に満ち足りた沖縄になった。
沖縄は、いつもワシに、その時足りてないものを補給してくれる気がする。
やはり、ワシにとって、かけがえのない場所だ。

帰りの飛行機の中、行き同様、やはり機内Wi-Fiはうまく繋がらない。
と、急に気がついてやってみたことがあった。
繋がった!
けど、窓を見ると、もう徳島沖くらいだった。
あと30分くらいで着陸だろう。
それでも、何か、忘れてたものが、戻って来たような気がした。
大阪上空で、飛行機はまっすぐ北を目指す。
窓には真西の風景が広がる。
時刻は、まだ16時ごろ、なのに沖縄で17時過ぎに見たような夕焼け空だ。
日常が始まるのだ。
その夕焼けは、少し寂しかったけど、
ワシは、何か達成感みたいな気持ちも持ちながら、
その夕焼けを着陸まで見つめていた。

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