映画「なれのはて」。

強烈なドキュメンタリー映画だった。
それぞれの理由で、日本を去って、
フィリピンの貧民街で暮らす老齢の男性4人のドキュメンタリー映画「なれのはて」。

映画の内容は説明のしようがない感じなのだが、
ふと考えたこと、いくつか上げておきます。

彼らはなぜフィリピンに行ったのか。
それぞれの理由はあるのだが、
昔なら、釜ヶ崎や山谷や寿町に行ってたような人々ではないか。
日本には、こういう人を受け入れる場所は無くなってしまったのか。

なんかそれを証明するようなシーンもあった。
どの人も、それぞれの住む地域の人たちと仲良く、
助け合ったりしながら生きているのだ。
日本の孤独な貧困者を思うと、
「こっちの方が幸せかも」とか思ってしまった。

それでも駆られる望郷の念に、
込み上げてくるシーンも、当然あるのだが。

もうひとつ思ったのは、今、難民の受け入れについて、日本の対応が注目されているが、
もしかしたら、日本は、難民を受け入れる立場から、
難民を送り出す立場に変わりつつあるのかもしれない、ということだった。
それは他の国の難民とは、かなり違う事情だが、
社会の不寛容で、生まれた国で暮らせない、という意味では、同じかもしれない気がした。

まだ観たばかりなので、うまくまとまらないけど、
観る意味のある映画だったことは確かだと思う。

高岡大祐さんのチューバ一本の演奏が、まだ耳の中に響いている。

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