清水宏の目で見るラジオvol.2@ムジカジャポニカ 。
昨日はムジカでせい子さんのお勧め、清水宏さんを観に。
昨日はリクエスト大会ってことで、
手書きのネタリストから、お客さんのリクエストに応じるというスタイル。
元々役者さんなので、声がでかい。表情もバカでかい。
つまり圧がすごい!
開演ギリギリに着いたので、一番前の席しか空いてなくて、
その圧に飲みこまれて、こちらもなぜか目を見開いて観てしまい、
内容がなかなか頭に入って来ないので、
休憩挟んだ二部は、一番後ろの席に空きを見つけて移動。
やっと中身が見えてきた感じがした。
演劇で培った発音の良さ、そして演劇舞台ならではの大きな演技が、
ネタの表現力に繋がってて、ドンドン話に引き込まれていった。
基本的には力技で押していくスタイル。
関西人は「恥」とか「照れ」とかを重んじる文化なので、
キャラ的に相いれないところもあるが、
反面、そういうものを乗り越えて、
ガンガン行けるエネルギーを羨ましく思ってしまうところもある。
昨日は体験談中心のネタだったが、
笑いながら聞いてると、この人の
「体ひとつで世界と勝負してやる!」って気概とか、
「反体制って、体制がなければ、存在しないんじゃない?」って風刺とか、
演劇に対する世間の目の冷たさとか、
今の清水さんの状況から見た、リアルな今の社会が見えてきて、
「おもろいだけではないなあ」と感じ始めた。
なかなか気骨のあるコメディアンやな。
けど、コメディアンって、元々そういう、真っ直ぐに言いにくい
社会に対する風刺的なものを、笑いを装って刺すものじゃなかったか。
そういう意味では、清水さんは、最近ワイドショーなどに出てきて
当たり障りのない体制側の意見を言う人たちより、
よっぽど正統派のコメディアンなのかもしれない。
ラストの話は「アビニョンで妖怪人間」。
フランス語一切できないのに、アビニョンの路上でブッツケで
そこに行くまでに頭に浮かんだ「妖怪人間」の歌でネタをやったら、
どんどん自分の知らない自分が、廻りの人を巻き込んで、
そこにいた人たちのうちから三人を「ベム、ベラ、ベロ」に指名して、
その人たちも分からんまま、その役割を演じ切り、
最後は大観衆の大喝采になったというネタ、
まるで仕込みのない、出演者までにサプライズがあるフラッシュモブみたいや。
清水さんは、力技で、世界を目指していくんやな。
次回は、体験談だけではなく、せい子さんに聞いた、ネタモノも
観たいなあ、と思った。
最後に「次はベロ役をやってください」とお願いされてしまった。
とりあえず、妖怪人間の歌でもカラオケで練習するか。
動画は途中から、清水さんの持ちネタのひとつらしい
「日本のアニメのハリウッド版予告編」の「一休さん」バージョン