映画ストーンズ二作「チャーリー・イズ・マイ・ダーリン」「ロックン・ロール・サーカス」。

ストーンズの映画がまとめて2本公開されてたので、一気観してきました。
二本まとめての公式ホームページ

まずは「チャーリー・イズ・マイ・ダーリン」。

1965年、比較的初期のアイルランド・ツアーを追った映像らしい。
映画としてはストーリーもテーマもなくて、
ステージシーン以外、人んちのホームビデオ見せられてる気分やけど、
そのホームビデオに、動いてるとこあんま観たことない
ブライアン・ジョーンズ映ってるし、
若き日々のキース、チャーリー、ビル、
もちろんミックも写ってるんやから、たまらん。

で、ステージシーン、こいつらのステージ!
初期衝動が、やっぱりすごい。
ファンの熱狂ぶりもすごいんやけど、
それを差し引いても、どえらい熱量の、
かっこええライブやってはります。
ブライアン、ギラギラしてて、かっこええなあ!
みんなかっこええんやけど、他の人はなんか観たことあったから、
ブライアンが、一番印象に残った。

オフステージでは一緒になってキャイキャイゆーてる若者たち。
こんときは同じようにこうやって騒いでるのに、
一人は若くして人生を終え、一人は今もステージを飛び回り、
数十人の子どもや孫がおるって、
ほんま人生って、結局は一人一人なんやなあ、思ってしもた。

ふとワシの思春期の中学生の頃、聞いた話思い出した。
ほんまかどうか知らんけど、
ミックの熱狂的ファンは、ミックの股間の大事なとこの
石膏像を持ってるって話を、
どっかで聞いて、中学生が聞く有名人のエロネタとしては、
当時最大級で、めっちゃドキドキしたのであった。

けど、なんでこのタイトル?そんなにチャーリーメインでもないやん。
追悼ってことか。
改めて、チャーリー・ワッツさんのご冥福をお祈りします。

そして、「ロックン・ロール・サーカス」。
これは1968年に制作されたけど、ずっとお蔵入りになってたという
スタジオライブのTV番組。
サーカスのいろんな出し物として、ストーンズを初めとして、
すごい人たちが出演してる。

ジェスロ・タル、The Who、タジ・マハール、
ジョン・レノンが、エリック・クラプトンとキースとやるスーパーバンド、
当時、ミックの恋人だったマリアンヌ・フェイスフル、オノ・ヨーコも
金切り声上げてる。
そして、もちろん、ストーンズに割かれてる時間が一番長い。

この番組がお蔵入りしたのは、一説によると、
The Whoのステージが凄すぎて、ミックが「食われる!」
と思ったかららしい。
確かにすげえ。
ピートは飛び回り、腕グルングルン回すし、
コーラスはちびるほどカッコよく決まっている。
そして何と言ってもキース・ムーン。
めっちゃ大きくのけぞりながら、正確で迫力あるドラム、
叩きまくってる。
あののけぞる姿、たしかに水面からジャンプする鯨みたいや!思った。
ジョン・ボーナムにあだ名つけた人、
ジョン・ボーナム観る前に、キース・ムーン観てたら、
キース・ムーンに「モビーディック(白鯨)」ってあだ名、
付けてたんちゃうやろか、思うほど。

ストーンズは、「チャーリー・イズ・マイ・ダーリン」の頃と比べると、
ずいぶん落ち着いて、大人になった印象ではある。
まあ、その分、The Whoより地味目にも見えてしまうのだが、
ちゃんと骨太の演奏は聴かせてくれる。
けど、その中で「チャーリー・イズ・マイ・ダーリン」頃の面影がないくらいに
変わってしまってたのが、ブライアン・ジョーンズだった。
なんか腑抜けみたいで、演奏中も客席に座ってる時も、
力のない笑顔浮かべている。
第一、ほとんどギター弾かない。(ワシの記憶では一度も弾いてない気がする。)
曲を歌ってても、口と言葉が合ってないような気もする。
調べてみると、この頃は、もうミックにバンドの実権を奪われてしまってて、
このスタジオライブがブライアンがストーンズとして
人前で演奏する最後の機会になったらしい。
なんだか、むっちゃ寂しくなってしまい、
ジョン・レノンとキースとクラプトンとか、
聞いたことのないようなすごい組み合わせの音楽が
あまり印象残ってない。

結局、この二本、ワシにとっては、ブライアン祭りやったな。
ワシは偶然、この順番で観たけど、
ブライアンのこと考えたら、正解やったな。
これから観る人も、ぜひこの順番で。

と、まあ、それなりに満足しましたが、
ワシみたいに個人の思い入れある人間は別として、
ストーンズにあまり思い入れのない人が映画として観るなら、
家でストリーミングで十分、という気も少ししました。
ストリーミングで観られるんかどうかは、知らんけど。

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