拾得の独特の空気の中で聴く良元優作。

9月29日、一日京都で過ごした日、
最後のイベントは、拾得では久しぶりの良元優作くん。
いやあ、ええ一日でした。

「拾得と言えばこの曲」というMCで一曲目は「眼鏡橋」。
好きな曲やから嬉しいけど、なんでや?
曲が始まったら、なんでかわかった気がした。
歌が染み込んでいく。
五十年以上、音楽を吸い込んできた拾得の壁と天井、そして床。
染み込むような音楽をやる優作とは相性ええに決まってる。

そして、老舗ならではのたるん、とゆっくり流れる時間。
優作もそれに身を任せて、ゆっくり、その時間を楽しんでる感じやな。

「石」が素晴らしかった!
「ペプシドライブ」がキュンと響いてくるのは、
ワシの大学時代の空気まで吸い込んでる拾得で聴くからか。

「まあいいやで日が暮れて」のMCが面白かった。
鈴木常吉さんがタイトルについて「これは悟りです」と語り、
「また今日も〜」に一節で「これは煩悩です」と言ったという話。
常吉さんらしいなあ。
そんで、なんかわかる気がするなあ。
悟ったつもりでも、煩悩にまた揺り動かされる。
そうやって生きていくのが、人間なんやろうなあ。
その「まあいいや」がほんま良かった。

ああ!久しぶりのギターでの「キムおじさん」最高過ぎる!
「ケツに火がついた」は、久しぶり!
優作のグルーヴのおもろさがよくわかる歌やなあ。
こういう曲とか、「私の青空」とか、普段あんまりやらん曲、
やってくれるから、ワンマンは嬉しいのだ。

ええタイミングでリクエストは「帰り道」。
ラストは意表ついて「銭湯のうた」で(笑)
笑ってるみたいなギターが楽しいわ。
この歌で終わるのもなんやと思ったのか「永遠にこのままのわけがない」。

ああ、やっぱり拾得で聴く優作ワンマンはええ。
他のどこにもない雰囲気が漂う。
こういうゆったりとした空気で聴くのは、
優作を聴くのに、一番正しいのかもしれんと思ったりした。
まあ、他の場所で違う雰囲気で聴いて、
それが良ければ、「ここが正しい」と思ってしまうのかもしれんけどね。
そんな風に、聴く場所、聴く場所で、それぞれに違う、
それぞれ素晴らしい良元優作がいるから、
ワシはいろんな場所に聴きに出掛けてしまうのだろうな。

終わって、しばらく優作や、この日は観客で来てたリー・ルードくんや
顔見知りの方と話してたんやけど、
拾得は大阪に帰る電車から少し離れてて、
最終バスの時間も早い。
ちょっと残念やったけど、最終バスに間に合う時間に拾得を後にする。
けど、河原町に着いてから、最終電車までは1時間ほどあることに気づいてしまい、
楽しかった一日の仕上げに、きみやに寄ってしまうのであった。

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