彼女の心の動き。映画「ケイコ 目を澄ませて」。
映画「ケイコ目を澄ませて」。
耳の聞こえない女性ボクサーの微妙な心の動きを、
繊細なカメラワークで捉えた作品でした。
主演の岸井ゆきのさんが凄いなあ。
「耳が聞こえない」「プロボクサー」という
前提段階の準備から大変やったろうに、
その上で、ほとんどセリフもなしに、
大きな事件の起こるわけでもない、
この映画を、表情のひとつひとつで、
動かしていくのは、大変な力量やと思う。
ストーリーに期待はしない方がいいかもしれない。
言ってみれば、何も起こらない。
ストーリー、というより、そのシチュエーション、シチュエーションでの
彼女の心の繊細な動きを捉えようとした映画だと思う。
わかりやすいストーリー展開が好きな方には不向きな映画かもしれない。
ワシも観終わったときは「え？ここで終わっちゃうの？」と思ってしまったが、
しばらく経ってから、じわじわと「ええ映画やったなあ」という気持ちが湧いて来た。
主役の役名がワシの小中の同級生と同じ「おがわけいこ」さんやったのが、少しおもろかった。
