嬉しい!ニューウェーブの坩堝のようなライブ、「豊田道倫・佐藤幸雄、二人のうたの会」@ミングル。
先週金曜日、最終地点は、
西木屋町のミングルで豊田道倫さんと、佐藤幸雄さんの「二人のうたの会」。
なんかゆるゆるの一日やった割には、
充実してたなあ、思いながら会場到着。
ライブ観るの、実は初めてやけど、
ええ空間やなあ。
外から繋がってる感じが好きやなあ。
中もええ感じ。
CDも欲しいのいっぱいある。
この日は、ちょっと写真撮るような感じではなかったので、
ライブ中の写真はナシです。
まずは、むちゃくちゃ久しぶりの豊田道倫さんから。
こんなに静かにしっとり始まるとは思わなかったなあ。
けど、その分、いつも以上に、歌詞に耳が行く。
豊田さんの曲は、歌詞に、ごっつう、やられてしまう。
言葉の裏側に見えるいろんな感情。
すごく余韻のある小説読んでるか、
センスのいい映画観てるような気分やな。
ほんまにニューウェーブの詩人やなあ、と思う。
けどMCは、意外にも、お茶目なんよなー。
カバー曲歌っても、どんな曲歌っても、
豊田さんの歌にしか聴こえん。
これが豊田さんなんやな。
ほんま言葉の裏側にあるシーンの分厚さが半端ない。
「フィッティングルーム」めっちゃ良かった。
アコースティックやけど、すげえニューウェーブなギターのストロークがたまらん。
ラストの「死ぬな」が沁みた。
髄まで音楽でできてる人なんやろなあ、と思う。
豊田さん、MCで「今日は山本精一さんがいなくて良かった」ゆーてはったけど、
休憩中、客席見ると精一さん、いてはった。カウンターにはむーとんさんもおる。
この小さなスペースに、そんな人たちが同時におるって、なんかすげえな。
そして、佐藤幸雄さん。
先日はお世話になりました!
ギターワイヤレスで、店中歩き回りながら、(店の外までもw)、
ルーパーで、柔らかく静かに音を重ね、
ノンマイクで歌い始める。
こんなライブ観たことないわ!
ステージ戻って、マイク通したボーカル。
声がデカくなったその瞬間、なにかがボワっと迫って来た。
なんや単純なことやのに、ドキドキしてまうなあ。
豊田さんが文学的やとすると、
佐藤さんの歌詞は、なんか哲学的で理系な気がする。
根拠はないけど。
歌に盛り込まれてる独特のユーモアセンスがクセになるし、
ああ、このギター、やっぱかっこええわー。
二人とも、名人芸で言いたくなる完成された演奏やのに、
なんだか生々しいのがすごい。
初期衝動が、そのまま生きてる気がする。
リアル64歳の実感だらけの「When I’m Sixty Four」(笑)
うお!カエターノ・ヴェローゾの日本語詩!
小型スピーカーが床で暴れまくる!何これ?(笑)
次から次から予想のつかないことが起こる。
静かだけど、むちゃくちゃ目まぐるしいライブ。
ほんまにさすが、佐藤幸雄さん。
この人、やっぱりすごいし、面白い!
そして最後は二人で。
この二人が同じステージって、ちょっと震える。
しかも曲は「大寒町」って、どんな展開やねん!
この二人から、こんな切ない演奏が溢れてくる。
なんかすげえ得した気分。
嬉しいなあ。
最後は佐藤さん一人で「君のお土産はなにかな」って歌詞の曲。
この曲のリフが今も頭にこびり付いてます(笑)
終わってから、ちょっと気分がポアンとしてしまって、
佐藤さんや、豊田さん、精一さんに挨拶もそこそこ、
すぐに退散してしまった。
けど、まだ気分がちょっと火照ってる気がして、高瀬川沿いで少し涼む。
この風景もまた切ない。
京都、ほんまええ町やなあ。