マジに四天王寺観光。

今日、午前中は梅田の方に行ってたんやけど、
夕方は、生野方面に行く予定。
間の時間が、ぽっこり空いて、一度家帰ろうか迷ったんやけど、
今日の大阪は、ほんまに殺人的な暑さ。
最近のワシの傾向からいくと、
一度家帰ったら、もう出かけるの、
嫌になることが目に見えてる。

「なんかないかなあ」と考える。
そうや!今日は22日。聖徳太子の月命日なので、
四天王寺で縁日とかやってるはず。
四天王寺ならい生野にも近い。
ついでと言っては、ほんまに申し訳ないのだが、
今日は、親父の命日でもある。
寺に行くのは、まことに正しい。

考えたら、ワシ、聖徳太子好きやし、
もう20年近く大阪市民なのに、四天王寺、
ちゃんと観光したことなかったかもしれん。
今日は、本気で観光してみよう。

むちゃくちゃええこと考えついたなあ、
と、谷町線で向かう。

しかし、外に出ると、気でも狂ったのか!と思うような暑さ。
めげそうになるが、あまり通ったことのない、
墓地の中の道、歩いてると、なんだか元気になってくる。

四天王寺の北側から入門。
いきなり有料施設「極楽浄土の庭」の看板。
ワシは庭好きだし、今日は本気の観光だし、
スルーするわけにはいかんな。

なかなかええ庭ではないか。
禅宗寺院ではないので、枯山水のような侘び寂び的な感じではないが、
和洋折衷の池泉廻遊式庭。
説明書によると、湧き水を利用してるそうだ。
へえ〜〜!大阪市内で、しかもわりと高台なのに、
湧き水があるんや。
ワシ、大阪市内でも知らんこと多いなあ。

ちょっとシュッとしたにゃんこにもご挨拶できた。

境内にポツポツと屋台出てるけど、
それほど活気はないなあ。
暑いからか。
一番賑やかな時間帯、過ぎてしまってたのかな?
京都東寺の弘法さんに比べるとずいぶんおとなしい。

歩いてるうちに、今日は、中心伽藍含め、
いろいろ普段公開してない施設を無料で拝観できることを知る。
なんて、ラッキーな!

そのひとつ、杉本健吉画伯によ 聖徳太子の一生の事蹟を描いた
「聖徳太子御絵伝障壁画」のある絵堂では、
聖徳太子の生涯をお坊さんが語ってくれるイベントもあるらしい。

行ってみると、もう始まっちゃってたのだが、無料でお聞かせいただいた。
約2/3くらいは聞けたかな?
ワシ、けっこう聖徳太子のマニアなので、
知らない話はあまりなかったのだが、
さすが、大阪のお坊さん、きっちり笑いを取って、話してくれるので、
長いお話も楽しく聞かせていただいた。
杉本画伯の絵も、けっこう良かった。

絵堂周りの建物も、夢殿みたいでええ感じやし、
五重塔とかハルカスが見えるのもおもろい。

さあ、次は、その五重塔のある中心伽藍に行ってみよう。

四天王寺は何度も焼けてるので、もちろん、これは飛鳥時代の建物ではなく、
鉄筋コンクリートなのだが、ほぼ創建当時の位置に建ってるようだ。
四天王寺は、南大門、中門、五重塔、金堂、講堂が一列に並ぶ、
四天王寺様式のお寺。
仏教伝来当時の思想を表している。
伝来当時、お寺の一番大切な施設は仏舎利の納められた
塔(ストゥーパ)であった。
なので、当時は塔はひとつだけで、金堂がふたつも三つもある寺もあったのだ。
次第に仏像の納められた金堂が寺の中心存在になっていく。
左右に同等くらいの感じで、塔と金堂の並ぶ法隆寺は、
四天王寺の次の時代の様式で、
その次の時代の薬師寺になると、
完全に金堂を中心に、塔は、東西に二基建てられたりする。

まずは、金堂を観てみる。
思った以上に天井が高く、
仏像が大きい。
どの時代の仏像なのかはわからないが、
中心の仏像は、法隆寺の救世観音をモデルにしてる気がする。
救世観音自体、聖徳太子をモデルにしてると言われてるので、
太子さまに縁の深い四天王寺としては、妥当な線やな。
障壁画も、なかなか見応えがある。

さあ、次は五重塔。
せっかくなので登ったが、高所恐怖症だし、
加齢で、階段の登り降りが少々辛くなってるので(特に降り)やや躊躇したが、
貧乏性が勝って、登り始める。
心柱の部分が螺旋階段になってる。
やはり建て方は現代だ。
各階には黄金に輝く仏像や、位牌のようなものが納められている。
登りきった五層目には、ちゃんと仏舎利が納められていた。
外には出る扉には南京錠がかかっていた。
だいぶホッとしつつ、ちょっと残念。
小さな窓から見える大阪の風景をチェックして螺旋階段を降りる。
思ったほど、辛くないな。

降りきったところで、前を歩いていた同年代のおっさんが、
ハンカチを落としたので「落とされましたよ」と言ったのだが、
そのおっさん、振り向いてハンカチ拾って、
なにも言わずに行ってしまった。
最近、こういうおっさん年代に礼の言えん人が増えてる気がする。
なんだかなあ、
と思いつつ、回廊にあった説明看板を、
老眼なので少し離れて見てると、
今度は、少し若い女性がワシの目の前で日傘を刺す。
なんだか不愉快が続いてしまったので、
思わず「え!!」って声をあげてしまう。
その女性、すぐ気がついて、
「ごめんなさい」と言って、日傘しまってくれたのだが、
ワシが、ちょい不機嫌になってたのと、
展開の速さについていけず、何も言わないままになってしまった。
あの女性にしたら、ワシが「初老の礼の言えないおっさん」に、
なってしもたんやろなあ。反省。

講堂の仏像や、壁画もなかなか素晴らしかったが、
そろそろ疲れてきた。
西大門(極楽門)を通って、四天王寺を出よう。
この門は飛鳥時代は、近くの降ったところ、
(恵比寿町のあたりか)まで海だったそうな。
そら、西方浄土に面してるように思ったやろなあ。

転法輪、ちゃんと廻しときました。

出て、道歩いてて気づいた。
ワシ、かなり膝が笑ってる。
やっぱりさっきの五重塔の螺旋階段が効いてるみたい。
運動不足よのお。
喉も乾いてきたし、喫茶店でも探そう、
と谷町通り歩いてると、ええ感じのカフェ「cafe 百花」を発見。
次行くところは屋台もあるところなので、
コーヒーだけにしようと思ってたんだが、
メニューのだし巻きがえらい美味そうで、
玉子好きの血が騒いで、だし巻きサンドを頼んでしまう。

むちゃくちゃ美味い!
塩気が効いてて、ワシの好きな味。
そして、ふわふわ。

けど、だし巻きがデカ過ぎて、食いにくい!
一個一個包んでるが、それでも、だし巻きの重量に耐えきれず、
食ってる間に落としてしまう。
それでか、箸も一緒に出してくれはったんやけど、
なんとか手で食いたいもんだ。
少々格闘して、
手がドロドロになってしまった。

店出ると、数軒先に金剛組のビルがあった。

飛鳥時代から、四天王寺の宮大工として修理造営に携わってきた集団だ。
こんな現代的なビル、建ててるんやあ。
けど、黒い玄関口が、なんかその伝統を感じさせてかっこよかった。

さあ、そろそろ次のところに向かう時間になった。
素晴らしい時間潰しやった。
思いついたワシ、ウルトラグッジョブ!

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