100年を超える学生たちの愛が、学生文化を作って来た。京大吉田寮問題をモチーフにした映画。BBBムービー「ワンダーウォール」(TV版、劇場版)。

公式サイト

5年前、観たいと思った映画。
そう言えば、観るの忘れてたな、
と思って、調べると、NHKでTV番組としてオンエアされたもんと、
劇場版とがあるんやな。
劇場版はアマプラで無料!TV版もNHKオンデマンドで観られるみたい。

ワンダーウォール劇場版

ワンダーウォールTV版

まずは、無料なのでアマプラで観てみる。

うわ!いい!!めちゃくちゃいい!!
ワシの知ってる場所ってこともあるけど、
なんだか、この場所に対する愛情がダダ漏れてる。

名前こそ「近衛寮」になってるが、
ロケ地は間違いなく吉田寮だ。
ドラマでの名前を「近衛寮」にするところも、
スタッフ、わかってるよなあ、と、ニヤッとしてまう。

ほぼ1時間と短い映画だけど、ぎゅっと濃縮された密度の濃い、
あの年頃にしか経験できないような、やるせなさが詰まっている。
大学当局による寮潰しは許せないけど、
そのことで、一人一人の寮生が、
自分にとっての寮の存在を問う試金石のようになって、
自分に問い直してるのが、
すごくいい。
こういう問いかけができるのも、
あの年頃だからかもしれないなあ。
もう「愛」としか呼べない寮への気持ち。

そしてそれは、年齢を超えて、
お金、経済よりも大切なものは何かを、
ワシらに問いかけてくる。
「愛」とか「文化」とか数値化できないもんに、
本物の幸せがある、と思う、ワシの心に、
ビンビン響いてくる。

100年以上の歴史を誇る寮には、各世代のホトバシリが、愛が、
年輪のように重なっているのだろう。
登場する寮生たちの中には、その年輪のことも感じて、
寮を大切に思い、次の世代に繋いで行こうとする人もいて、
それがなんか、すごく嬉しくて、
温かい気持ちになって来た。

学生自治ってことは、もちろん知っていたが、
「敬語禁止」とか「ジェンダーレストイレ」とか、
ワシの知らなかった、寮内の独自ルールが観られたのも嬉しかった。

学生時代、何度か友だち訪ねて行ったんやけど、
チョロっと入ったり、酒飲んだりしただけやからなあ。
「ワシにはとても住めない」とは思ったけど、
せっかくの短い時間なんやから、住んでみたら良かったかもしれん。

居酒屋のシーンでは、まほろばが使われてたのも嬉しかったなあ。
しかも、まほろばの親父込み!!
親父、渋い味出してた。

劇場版を観て、そのままの勢いでTV版観たのだが、
ラストのところ、ワンシーンがないくらいで、
ほぼ一緒の内容だった。
オンデマンドなんで、少しだけ金もかかったが、
一度観て、もう一度、観たいと思ってたし、
観ないままだったら「どう違ってたんやろ」と気になるだろうから、
観たことに後悔はしなかった。

ここからは、現実のお話。

こんな生きる文化財としても、
京都の学生文化そのものとしても、
貴重なものを実際、なくそうとしてる大学当局には腹立ちしかない。
せっかく他の大学にはない、素晴らしいものがあるのに、
わざわざつまらなくしてどうするんやろう。

約束を反故にするだけでなく、
譲歩してまで対話を求める学生を無視して、
挙げ句の果てには告訴までする。
これって、スラップ訴訟やんなあ。

ワシは、イベントに行ったり、
寄付したりすることくらいでしか応援できんけど、
がんばれ!後輩たち!!

とかゆーてたら、今度の金〜日、吉田寮食堂で、盆踊りあるんや!

ワシ、行けるとしたら金曜日やけど、
モンパン食堂、出店してるんや!
おおお!カニコーセンくんも出るんやないか!
これは、天啓やな。
行って、寄付して、盛り上がって、
後輩たちを鼓舞しよう!

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