知らない歌でも、胸が締め付けられた。BBBムービー「キャロル・キング ホーム・アゲイン ライブ・イン・セントラルパーク」。

公式サイト

11月3日から公開やったんやけど、11月中、旅行が続いてて行きそびれていたんやけど、
我が家から最短距離にできた映画館、扇町キネマで公開されたので、
行ってきた。

ツアーをしないことで有名だったらしいキャロル・キングが、
ブレークして初めてのツアーで、故郷ニューヨークに来て、
セントラルパークで開催したフリーライブ。

素晴らしかった。初めて聴く曲でも、
なんか懐かしくて切なくて涙腺が刺激される。
胸が苦しくなるくらい、締め付けられる。
なんでやろう?
映画観ながら、しばらくそのことを考えていた。
ふと思ったのは、湿度、と言うか、しめり気なのかもしれない、ということ。
キャロルの歌が、日本人全体、とまでは言わんまでも、
ワシの一番ホッとする湿度なんかもしれん。
乾いてもないんだけど、ベタベタもしてなくて、適度な湿り気、
見た目はサラッとしてるけど、少し押さえると濡れてるのが、わかる感じの。

そして歌詞までもが、一番敏感なところを直撃してくる。
これは泣くわ。

けど、こうやって日本語の訳詞ありで続けて聴くと、
政治的とまでは言わんけど、思想的な歌が意外と多いんやな、
ということに気づいた。
その思想はある意味一貫してて、
「誰かの考えをそのまま受け入れるのではなく、自分自身で考えよう」
ということかな?と思った。
それにもすごく共感するし、政治の嵐が吹き荒れた60年代〜70年代のアメリカで、
似非ボブ・ディランになるのではなく、
個人的でも、こういうことをきちんと言ってる姿勢も、凛としてる。
けど、そういう考えでずっといるのって、時に不安になるよね、
そういう時に大事なのが、損得抜きで接してくれる人、
ってことで「私の友だち」に繋がって行く気もした。

一部はほぼ「つづれおり」の世界、ピアノの弾き語り、
二部はホーンセクション入れてのバンドスタイル、
二部はもちろんやけど、一部から
「意外と黒人音楽の影響あるんやな」と思った。
だからか、客にも有色人種、けっこういてはった。
1969年のサマーオブソウルは出演者には黒人多かったのに、
観客はほぼ白人やった。
それだけで全体を捉えるのは、あかんかも、やけど、
この4年の間に、アメリカに起こった変化の大きさを、
少し感じられたような気もした。

それにしても「タペストリー」が「つづれおり」ってのは、
ほんまにええ訳やなあ。

この映画、各地方で、これからも上映する予定みたいなんで、
ぜひ、多くの人に観て欲しいです。
往年のファンはもちろん、
キャロル・キングを知らない人たち、知らない世代の人たちにも
観て欲しい。
そして、どんなこと思ったか、聴かせて欲しいです。

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