「この二人が戦後に生きていたら」と思った。BBBムービー「風よ あらしよ 劇場版」。

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関東大震災の時、憲兵に殺された、無政府主義者の大杉栄さんと伊藤野枝さん。
大杉さんのこともあまり詳しくなく、伊藤野枝さんに関しては、
「大杉栄さんと同じ事件で憲兵に殺された」ということくらいしか知らなかった。

映画「福田村事件」のヒットで、関東大震災時の、冤罪が注目されてることもあって、
観にいくことにした。

実は、ワシは、吉高由里子さんが少し苦手で、今の大河ドラマも挫折しようになっている。
この映画も予告編を観たとき、最後の吉高さんの言葉が、
ワシの苦手な部分を煮しめたみたいな語り口になってて、
かなり怯んだのだが、
「伊藤野枝さんのことを知るため」と言い聞かせて観に行くことにした。

映画が始めると、あまりそんなことは気にならなくなって、
伊藤野枝さん、大杉栄さんというお二人の人格にどんどんのめり込んでいった。
二人とも、あの時代に、よくそんな感覚を持ち得たものだなあ、と思う。

今の時代ですら、「ちょっと尖りすぎでは?」と思われかねんような
考え方を二人とも持っている気がした。

それだけに、他の人とは、かなり温度差があったのだろう。
だから、二人が巡り会った時には「男女」というのと同じくらい
「同志」という感覚もあったのではないかと思う。

それだけに、憲兵による虐殺が残念に思えた。
戦後にこの二人が生きていれば、
何か、大きな仕事をしたんではないか、と思う。

映画を観てて知ったのだが、
伊藤さんは、福岡の今宿出身らしい。
映画を観たあとで検索すると、
近年まで、今宿では、そのことをよく思わない人が居て、
最初、今宿にあった伊藤さんのお墓は、別のところに移され、
今宿に残った無名碑の墓石ですら、「触っても拝んでもいかん」という
存在だったらしい。
ワシの今宿のイメージは、開放的で、暮らしやすそうな場所って感じだったので、
少し、驚いた。

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