誇りを持って働く医師たちを、誇りを持って報道するジャーナリストたち。BBBムービー「その鼓動に耳をあてよ」。
東海テレビのドキュメンタリー映画は、いつも質が高くて観逃せない。
今回は、救急医療の最前線に眼を向ける。
と言うと、テレビドキュメンタリーやドラマでよくある番組っぽいのだが、
それとは、全然違って見えた。
どんな患者にも、手を抜かない医師たち。
その「どんな」は、病気や怪我の種類や部位だけでなく、
社会的な立場の「どんな」も含んだ「どんな」。
本当に、医師としての自分に、誇りがないとできない仕事だなあ、と思った。
知らなかったのだけど、救急の医師って、
なんとなく専門医よりも、下に見られることが多いらしい。
なのに敢えて、選ぶのは、誇りとかがなければ、できないことなのだろう。
で、どこが他の番組と違うかというと、
はっきりは分からないんやけど、
スタッフの意識の問題かなあ、と思う。
興味本位ではなく、
解決すべき社会課題のひとつとして、
この題材を選んでる、という意識が、
映画に、緊迫感とリアルな空気を与えているのではないか。
人口減少で、ますます状況が追い込まれていく、救急医療。
この仕事に誇りを持てる数少ない人に期待するだけではなく、
問題を解決すべき課題なんやな、と思う
そして、この映画のスタッフは、
この問題を解決する一手段として、
この映画を作ってるのであろう。
と考えると、ものすごく真っ当で、正しい、
報道機関の報道なんやな、と思えて来た。
つまり、この映画スタッフも、
誇りを持って、やるべきことをやってるということなのだろう。
それこそが、ジャーナリストなのだともう。