映画「黙ってピアノを弾いてくれ」。
チリーゴンザレスという人が気になってた。
かなりパンキッシュなラッパーであったり、
静謐なソロピアノを弾いたり、
ipadのCMソングは、よくできた映画音楽のようだったり、
ダフト・パンクと共演してグラミー賞獲ったり、
ジェーン・バーキンをプロデュースしたり、
ピアノ連続演奏のギネス保持者だったり、
ビョークに絶賛されたり、
ビッグマウスでも有名だったり。
ひとつひとつの音楽は面白いのに、
なんか掴みどころがないなあ、と思ってたのだ。
昨年ドキュメンタリー映画「黙ってピアノを弾いてくれ」が公開されたが、
観にいくタイミングを逸していたので、
レンタルで観た。
観た結果、人物像が分かったか、というと
余計わからなくなったかもしれない。
とにかく節操ないくらい、いろんなことをやるし、
法螺かと思うほど、吠えまくる。
でもビッグマウス含め、全ての表現が彼らしくて、
チャーミングなことは、よくわかった。
デビュー時のラップでも、
服装や、歌ってる内容は、ヒップホップとはかけ離れてて、
ただ、ラップという音楽形式を使って、
自分を表現しているのだろう。
そして、どんな音楽をしても、
どんな言葉を発しても、
自分の気持ち、そのときの自分のありたい姿に
自然であろうという姿勢も伝わった。
多分彼自身も「私はこういう人です。」なんてわからない、
もしくは決めてないのだろう。
それを探すために、いろんな表現をしてる、
と言えるのかもしれない。
間違いなく言えるのは、ほんまにおもろい音楽家で、
目が離せないということだ。