もがけ! ー「ガチ星」のことー。

ワシ、56歳。
主人公40そこそこかな。
どちらもダメ人間。

女にもあるか知らんが、
男にも、曲がり角はある。
女の場合は知らんけど、
男の場合は体力。

男は馬鹿だから、その角を曲がったことを、
わかってても認めたくないし、
わからないふりで、乗り越えようとしたりする。

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何もかも、うまく行かないやつを、
主人公にした映画だけど、
ワシが、この映画を好きになったのは、そこではない。
主人公のダメさも丹念に描いてる映画だけど、
この映画は、脇役のひとりひとりにも、人生があることを、
描こうとしてるのだ。

そんな映画、今まであったかな?

よくあるでしょ?心ない言い方で、
「あなたの人生では、あなたが主役です」とか。
ああいうの、人に言われるの、
かなんなあ、と思ってた。

「俺の人生を笑うな」と言うキャッチフレーズ。
主人公ひとりのもんやないと思う。
最大のライバルとして描かれる久松くんや、
最後のレースを戦った全員が、
抱えてるフレーズなんやと思う。

だって主人公は、なかなかおらんくらい、
ワシより、ダメなやつ。
そいつが、改心して、努力して、世界一になる!みたいな、
少年ジャンプな物語ではない。

結局、ダメでダメで、でも、
生きて行く。

そしてライバルもみんな、人には言えんような、
あれやこれやを、ひとりひとり抱えて、
それでも、それを人には言わず、
黙って抱えたまま、自転車に乗っている。

それぞれの事情を、出演者同士が共有せず、
各々抱えて行く孤独なところが、
監督の江口さんの非凡な才能かもしれんなあ。
ものすごいリアリティを感じる。

必死で生きてる人の人生に
興味を持つことは許されても、
笑うことは、誰にも許されるはずがないことなのだ。

主人公が、元プロ野球選手と言う設定も凄いよな。
普通に考えれば、それだけで、
人生の勝ち組みたいに思えるのに、
そいつのダメなとこを、とことん描くことで、
「みんな同じやで」ゆーてる気がする。

ワシは、久松くんの子ども時代、
虐待的なことをしながら泣きじゃくる母親から、
身を守りながら、逃げるのではなく、
近くにいて、そっと手を握るシーンから涙が出始め、
後半は、ほぼ泣きながら観ていた。

関係ないかもしれんけど、
こないだ、石垣島で行った、
具志堅用高さんの記念館のこと、思い出した。

具志堅さんのこと「日本語が少し変な、面白いおっちゃん」としか、
思ってなかったけど、
あの頃の、具志堅さんを、
沖縄側から見た人と話をさせて頂いた。

復帰したばかりの八重山の人にとって、
具志堅さんは、沖縄の星で、八重山の誇りで、
石垣と言う小さな島を、
復帰直後の日本に、知らしめたヒーローだったんだろうな。

実際に、具志堅さんが石垣島出身だと、
ナイチの人が認識してたどうかは、関係ない。

八重山の人は、同じ八重山出身の、
具志堅さんが、日本を超えて、
世界ナンバーワンになることを通じて、
自分たちが復帰した日本に感じなくていい
引け目に対する誇りを取り戻したんやろなあ。

ガチ星、ワシには、
ワシの次に繋がるべき、
ものすごく大事な映画になりそうです。

ワシにも、人にはゆわれん、
しょうもないけど、
大事な人生、ありまんねん。

もがけ!

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