映画「全員切腹」(怒涛の5連発⑤)。

本日最後のお楽しみは、豊田利晃さんの映画「全員切腹」。
この映画、なんと30分という短さなので、
こんだけ展覧会巡りしたあとでも、なんとかなるか、と思っていたのだった。

会場に早く着きすぎたワシは、駅界隈を歩き、
やはりこの近くにも喫茶店がないことを思い知り、
モスバーガーでクラムチャウダーを頂き、
「もうそろそろ行こうか」と道に出ると、
けっこうええ色の夕焼けが出てた。
「これは東寺の五重塔と一緒に観たい!」と
少し急いで、五重塔が見える場所へ。

うむ!!なかなかの夕焼けでござった。

そしてこの映画。
短いけど、内容はギュッと詰まってたなあ。
ある意味、映像詩みたいなとこもあるけど、
本質的には、今の社会への鬱屈した気持ちを、
時代劇というオブラートに包んで、思いっきり叫んでる、
という観てスッキリする作品だと思う。

そういう意味では、江戸時代の人形浄瑠璃や歌舞伎に似てるのかもしれない。
ついこないだ起こったばかりの事件のことは、
実名で言いにくいので、舞台を室町時代とか昔に移して、展開するってやり方。

本質的な原因は社会の構造にあるのに、
その社会を作ってる自分たちの責任は取らずに、
誰かを犯人にして、吊るし上げてしまう。
う〜〜ん、確かに今の時代やなあ。。
切腹という手段は、刑罰としても、
その人の名誉を守る刑罰なので、
「この場合は斬首やないのかなあ」とも思ったけど、
斬首だと映画にならないので、そこは目をつぶろう。
言いたいこと言いにくい今の世の中だけど、
この映画で窪塚さんが言ってる言葉は、
そのまま豊田監督が、今の世の中に言いたいことなのだろう。
うまい方法、考えたものだ。
できるだけ早く発表したくて、
ワンエピソード、30分という短尺の映画にしたのかもしれないな。

で、この映画、音楽がすげえワシ好み。
切腹というモチーフにちなんだのか、
「切腹ピストルズに鼓童の中込健太さんに住吉裕太さん、
​照井利幸、中村達也さんのブランキーコンビ、
ヤマジカズヒデさんにMars89さん。
全編通しての音楽が、めちゃくちゃカッコよかった。

その音楽が冒頭から出てきて、そのシーンが、すごく詩的なので、
全体を映像詩のように感じたのかもしれない。

30分だけど、フラフラになって映画館を出た。

天満橋の駅で降りて、橋を渡る。
天満橋からの夜景、久しぶりに見るなあ。
ここの夜景は、上流側も下流側もめっちゃ美しい。
大阪で一番キレイな場所やと思う。
残念なのは、この上にバイパス道路が走ってることなのだが、
このバイパスは、ワシが3年前、呼吸が出来なくて死にそうになったとき、
タクシーが病院に運んでくれた道なので、
ワシは文句を言うまい。

この映画、みなみ会館と、出町座、の京都2箇所で先行上映らしいけど、
8月14日の東京を皮切りに、全国で上映されるようです。
良かったら、是非!

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