「和巧絶佳展」@アサヒビール大山崎山荘美術館。
久しぶりにアサヒビール大山崎山荘美術館に行ってきた。
若い工芸作家中心だと思うのだが、
伝統的な技法やモチーフを使いつつ、
現在ならではの、新しい視点を加えた「和巧絶佳展」をやってたので、
ずっと観に行きたかったのだが、
大阪と京都の真ん中あたりという他の用事とかけ合わせにくい場所にあるので、
なかなか行けなかったのだ。
結果的に、このタイミングになったが、
行くと、紅葉が少し始まってて、
「もっと秋が深まってから行けばよかったかなあ」と少し思った。
展覧会は、面白かった。
中には「う〜〜む、よう分からんなあ」
と思ったものもあったが、
若い人が、びっくりするような自由な発想で、
日本特有の伝統の、技法や思想など、
いろんな影響を自分で昇華して、形にしてるのが嬉しかった。
撮影禁止なので、興味ある方は、ホームページの「みどころ」のところに
行っていただきたいのだが、
ワシが気に入ったものをいくつか、ピックアップしときます。
まずは、舘鼻則孝さんのすんげえ靴。
レディー・ガガのステージ衣装で観たことあったのだが、
花魁の高下駄やぽっくりがモチーフになってるとは知らんかった。
深堀隆介さんは、こないだ個展を観たばかりだったので、その投稿をご参考に。
めっちゃ面白かったのは、池田晃将さんの螺鈿細工。
螺鈿含めて、蒔絵の技法を使っているのだが、
モチーフが数字だったり、デジタル感たっぷりで、とにかく緻密。
これは、現物を観て良かったなあ、と本気で思った。
山本茜さんのガラス細工も、
写真で観るだけでは、感じられない三次元の信じられないくらい緻密な作品。
金銀の截金(きりかね)をガラスの中に、多層的に封じ込めてるらしい。
モチーフが源氏物語とか、日本の古典なのが、作品に奥行きを与え、
ストーリー性を感じさせて、興味が深まった。
見附正康さんの赤絵の九谷も凄かった。
なんか観てるだけで、目が回りそうな、不思議な柄で、
「確かに、こんなもんは観たことないなあ」思った。
皆さん、すごい熱量で、ものすごい細やかな作業をしてはる。
技術、センス、根気、すべてワシの持ってないもんを持っておられるなあ。
新里明士さんの蛍手の白磁も舐めるように観てしもうたし、
坂井直樹さんの錆びた鉄器は、ほんまに欲しくなった。
他の方のも、それぞれ面白くて、
11月下旬、紅葉の盛りにもう一度、行ってみようかな、と思う、
面白い展覧会でした。
ここは、ロケーションも抜群なので、
展覧会が写真禁止やった分、周りを写しまくりました。