映画「茲山魚譜-チャサンオボ」。

※多少のネタバレあり。

美しい映画だった。
ほぼモノクロの画面も、
そこで交わされる人と人の交流も。
韓国では有名らしい19世紀初頭の海洋生物学書「茲山魚譜」(チャサンオボ)の
誕生について史実に基づいた映画だった。
タイトルは、そのまま「茲山魚譜-チャサンオボ」。

舞台になった黒山島は朝鮮半島の南西、渤海に浮かぶ、
今でも人口3,100人ちょっとの小さな島。
そこに流刑で住むことになった学者と、
向学心に燃える地元の青年との交流が物語の軸になる。

と言っても、上下関係ではなく、
それ以上に、人と人としての友情で結ばれた、
ある意味、ブロマンス映画と言っていいかもしれない。

物語は、静かに優しく、韓国の田舎の、ほのぼのとした情景の中で描かれるが、
官ではなく民を想う気持ち、
慎ましい生活への慈愛に満ちた視線が底流にあり、
誰も弾き出すことのない姿勢が、
今の時代にこの映画を創る意義に繋がっているのだと思う。

なんか、気持ちをまっさらにしてくれる映画だった。
それにしても韓国映画、ほんまにクオリティ高いなあ。

一部地方では、既に公開始まってますが、
これから12月にかけて、全国で順次公開です。
澄んだ気持ちを思い出したい方は、是非どうぞ。

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