映画「ポプラン」「MONSOON」@シネ・リーブル梅田。

映画を二本観た。
たまたま、どちらも一人の男が、大切なもの(場所)を探して、
思い出の場所を訪ね、当初探していたものとは、
また別の大切なものを得る、ロードムービーではあったのだが。

まず一本目は「ポプラン」。

「カメラを止めるな」の上田慎一郎さんの新作。
バカバカしい設定やけど、
それを探すことを通して、自分が得てきたものより、
失ったものの大きさ、その大切さに気づく、
という流れは、なんとなく王道のストーリーのような気もした。
王道ストーリーとは、切れぬ縁かもしれん予定調和感は、ある程度匂うものの、
役者の真に迫る演技、だからこそ生まれてくる可笑しみで、
全編、楽しく観られるエンターテイメントになってるなあ、と思う。
「真に迫る演技、故に生まれる可笑しさ」というのは、
「カメラを止めるな」にも通じる、この監督の真骨頂かもしれんな。

まあ「カメラを止めるな」ほどの驚きはなかったけど、
気持ちよく映画を楽しんで時間を過ごすには、ええ作品やと思います。

二本目は「MONSOON」。

たまたま「ポプラン」と同じ劇場でやってて、
次の用事まで、時間が空いてたので、
内容を全く知らずに観た。
ポプランの終了時刻に本編の前の予告編が始まる、というタイミングだったので、
トイレだけ行って、飛び込む。

ベトナムからボート難民として、ものごころつくかつかぬかの頃、
香港経由でイギリスへ渡った男が、
ある目的のため、脱出以降、初めてベトナムにやってくる。
変わりゆくサイゴン、変わらぬハノイ、
どこにも居場所、と思える場所がない。
しかし、いろんな人と出会い、触れ合ううちに、、。

ストーリーも映像も、詩的な情緒を湛えた美しい映画やった。
言葉は少ないけど、主人公の抱える痛みや葛藤、
そして喜びまでもが伝わってきて、
なんか気持ちのいいカタルシス味わった。

タイトルのMONSOON、、
理屈ではなく、感覚的に「なるほどなあ」と思える映画でした。

時間潰しのために入った映画だったが、
思わぬ拾い物をした気分でした。

ポスターは、元のイギリス版と日本版で違ってるんやけど、
イギリス版の方が、ストーリーを匂わせてて、ワシはそっちの方が好きやな。

テイスト的には真逆の映画やったけど、
二つとも楽しめるええ映画ハシゴでした。

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