映画「ムクウェゲ」。

コンゴ民主共和国東部ブカブ、
「女性にとって世界最悪の場所」と言われる場所で、
女性のために尽くすノーベル平和賞受賞の医師、デニ・ムクウェゲの
ドキュメンタリー映画「ムクウェゲ」。

性の吐け口としてのレイプを肯定するわけじゃ、もちろんないけど、
ここで横行するレイプはさらに恐ろしい。
武装勢力が住民に恐怖を植え付け、服従させるための手段として、
組織が兵士に命令してレイプさせる。
殺してしまうと、服従させる住民がいなくなってしまうので、
住民を温存したまま、服従させる手段としてのレイプ
ということのようだ。
そんな非人間的な目的の手段としてのレイプなので、
女性やその家族のちょっとした抵抗があれば、
躊躇なく、殺してしまうのだろう。

しかも、その目的が、この地に眠るスマホに欠かせないレアメタルの
採掘権を巡るものだというのだから、
ワシにも他人事ではない問題である。
そのレアメタルで得た利益で、武装勢力は、さらに武器を買い、
戦乱を拡大させる。
ワシらは、その一翼を担っている。
いや、他人事であろうとなかろうと、
こんな非人道的な行為を、同じ地球に生きる同胞として、
許すことはできないのだけど。

映画観終わって、しばらく考え込んでしまった。
ワシに何ができるのだろう。
結論は、まったく見えない。
こうしてる間にも、また新しい犠牲者は出ているのだろう。
焦る。。
とりあえず、考え続けていくことしかできない。

ムクウェゲさんは、日本で良い言葉を見つけたという。
「利他」。
他人のために尽くす、ということ。
果たして、今の日本に、その精神は残っているのだろうか。

ちなみにコンゴ民主共和国の旧国名はザイール。

ワシが憧れ続けたミュージシャン、パパ・ウェンバの国でもある。
ウェンバの母国が、こんなことになってるとは。。
あの楽しくて、かっこいい音楽を思い浮かべると、
さらに悲しくなってしまった。

ナレーションは常盤貴子さん。
昔は、常盤さんのちょっと甘えてくるような喋り方が、
かなり苦手だったけど、
こんなに、緊張感ありながら、優しくも感じる、
大人のナレーション、喋るようにならはったんやなあ。

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