ホン・サンス二連発「あなたの顔の前に」「INTRODUCTION」。
韓国のホン・サンス監督の映画を二発続けて観る。
「あなたの顔の前に」と「INTRODUCTION」。
ひとつは、ほぼ一日の女性の物語、
もうひとつは数年をかけた青年の物語。
だけど、ふたつには、共通の静かで詩情豊かなトーンがあった。


目を見張るような大きな事件は起こらない。
だけど、何かが起こりそうな予感がして、
目が離せない緊張感がある。
ふたつとも一時間少しの短い映画だったが、
その中に十分、人生の機微を詰め込んだ物語があった。
普通の映画が小説だとすると、この映画は詩なんだろうな。
短くても、人生や歴史に垂直に立ってるような雄弁さがある。
「この長さで十分」とホン・サンスさんは感じたんだろう。
韓国映画界、こういう映画まで作るようになったんや。
ほんまに奥が深いわ。