人権は、壊れやすい宝物なのかもしれない。BBBムービー「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」
全然知らない人だった。
哲学者シモーヌ・ヴェイユのことかと思ってたくらい。
それくらい、あまり予備知識なしで観に行った。

こんなに波瀾万丈の人生送りながら、
挫けず、圧力に怯むことなく、
社会を変えてきた人が世の中にはいらっしゃるんやなあ。
なんとなく、ヨーロッパは人権意識の故郷やし、
キリスト教の博愛主義がベースにあるので、
元々人権意識が高い地域やと
思い込んでいたのだけど、
そのキリスト教そのものが、圧力でもあって、
他にもいろんな圧力があって、
その圧力に負けずに、こういう人が先頭に立って戦って、
人民として、ひとつひとつの人権を獲得してきたんやなあ。
だからこそ、その獲得した人権を大切にしてるんやなあ、
と目を開かされたような気がした。
しかし、その獲得した人権も、今回のパンデミックとか
社会を揺るがす出来事があると、
根底から崩れかねない。
人権や、民主主義って、
本当に、一人一人の努力や、意識を高めることで守っていかないと、
いつ崩れるか、わからない、壊れやすい宝物なんやろうと思った。
それを壊してしまうのは、直接的には、
ファシストや強権的な政治家だろうけど、
そのベースにあるのは、
自分で考えることより、誰かについていく方が楽だと思ってしまう
人々の意識なんだろう。
しかし、こんなに、ええお手本があるのに、
この映画に出てくるのと同じようなやり取りを
いまだにやってる、この国ってなんなんやろう。
「事情が違う」と言うのだろうか。
人権って、事情より、もっと全然上の概念だと思うんだが。