想像力が追いつかない。BBBムービー「キャメラを持った男たち」。
福田村事件に続き、関東大震災に関する映画をもう一本観てきた。
こっちはドキュメンタリー映画だ。
当時の、あの大震災のときに、
貴重なフィルムを回し続けた映画人がいた、
ということが驚きだし、
地震と、それに関連する災害を研究する上で、
大切な資料になるのだと思う。

関東大震災で東京の死者の約半数を占める被服廠(ひふくしょう)跡のことは、
最近のNHKのドキュメンタリー番組で知ってはいたが、
あれほど夥しい数のご遺体の動画を観たのは、初めてだった。
ワシ、ご遺体の写真とか、すごく苦手なのだが、
あれだけたくさんのご遺体が、山のように積み上げられてると、
あまりに現実とかけ離れてて、想像力が追いつかないのか、
そう恐ろしくは、観えなかった。
なにか、車のスクラップ工場かなにかを
観てるような気になってしまった。
裏を返すと、
そんな現実感を喪失してしまうくらい、
悲惨な光景、ということになるのかもしれない。
後半の映像に映った当時の場所を、現在の位置に比定していく作業は、
ワシ東京の土地勘がないので、よくわからなかったが、
東京やその周辺に住んでる人、詳しい人は、
きっと驚きを持って観れるのだろう。
今と比べれば「撮影」という行為自体に、
あまり馴染みがない時代、
「こんなときに何やってるんだ!」と思われながらも、
貴重な事実を今に伝えてくれた先達に感謝しよう。
そして、客観的な事実報道の大切さを、
再確認しようと思う。