このじいちゃん、好きです。BBBムービー「旅するローマ教皇」。
一神教が苦手だった。
いや、今も苦手だ。
考え方自体は理解できるのだが、
「神様はひとつしかない」は、
たやすく「この宗教だけが正しい」という
独善的な考えに至るような気がして、
どうも馴染めないでいた。
その一神教の総本山のようなローマ・カトリックの教皇が、
こんな人だったとは、
と少し驚いた。
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他の宗教の人とも、同等の立場で対話するし、
どんな国に行っても、それぞれの人々の立場を理解して、
その上で手を差しのべようとする。
自分が間違ったと思ったら、素直に反省して、
その反省を広く伝える。
それ相当の立場にある人で、
この反省ができなくて、人間的な信用を失っていく人が、
どれほど多いことだろう。
この反省で、ワシは、この人のことを好きになった気がする。
教皇と言えど、人間なのだ。
人間であるからには間違いもするのだ。
大事なのは、間違いとわかった時、
どういう態度を取るか、なのだなあ。
ワシは、じいさんばあさんが好きすぎる傾向があるのだが、
間違いなく、好きやな、と思った。
「このじいちゃん、ちょっとかわいいなあ」思ってしもたもんな。
「この人を信用できる」と思った一番大きなところは、
この人の根本には、「社会的に弱い人間を救いたい」という気持ちがある、
ということなのだろう。
人種、宗教などに関わらず、
それがこの人の思想の根っこにあって、
だから世界を飛び回っているのだろう。
「祈り」だけでは世界は救えないのかもしれない。
けど、自分を救えない、国にも救ってもらえない人々に、
「祈り」は、幸せに向かう唯一の手段なのかもしれない。
いつか、その「祈り」が世界をあまねく覆うとき、
この世界から、憎しみや戦争が消えるのかもしれないな、
と映画観ながら、思ってしまった。
宗教を超えて、世界を平和に導く人として、
このローマ教皇を尊敬しようと思う。
かと言って、ワシがカトリックに改宗するわけではないんですが。