民主主義について、考えさせられた。BBBムービー「プレジデント」。
ドキュメンタリーとは思えないほどの、スリリングな展開。
と言ってはあかんのだろうか。
けど、ほんまにストーリー映画を観てるような気分で、
「次どうなるの?」「どうぞ!彼らが勝ちますように!」
と思いながら、観ていた。
ムガベの独裁に、終止符が打たれたとは言え、
まだまだ民主主義には、ほど遠いジンバブエ。
けど、一応民主主義に見せかける偽りの選挙が行われる。
その不正を、きちんと証拠も揃えて訴えるのだが、
ちゃんと三権分立が機能してない国家では、
裁判も体裁だけは整えながら、
国寄りの判決が下されるのは、ある意味分かり切ったことなのだろう。
それでも、彼らは、戦い続ける。
民主主義というのは、こうやって勝ち取っていくものなのだな。
今は苦しいだろうけど、
いつの日か、こういう苦労の末、勝ち取った民主主義は、
鋼のように強くなっているのかもしれない、と思った。
そして、翻ってみると、
三権がきちんと分立してない世の中になると、
こんな不正が、当たりあえのように、
まかり通ることになるのだな、
ということを鏡を見るような気持ちで思った。
我が国には、戦って、勝ち取った民主主義がないのだろうか。
それほど、苦労せずに手に入れてしまったから、
今、たやすく、それを手放そうとしてるのではないか、
とか考えてしまった。
民主主義は、完全なシステムではないとは、
最近よく聞く話だけれど、
まずは、誰もが信用できる、
民主主義を確立してからの話なんやろな、
と思った。
我が国の民主主義は、未熟なまま朽ち果てようとしてるのではないか。
100年後には、ジンバブエの方が、
しっかりした民主主義国家として、
確立してるのではないか、
そんなこと思いながら、映画館を出た。