みんながそれぞれに自問自答して、みんなで解決しようと思わんとあかん気がしました。BBBムービー「月」。
えらい映画ができてしまったもんや。
相模原障害者施設殺傷事件をベースにした映画「月」。
なんだか、もう言葉をなくす怖さでした。
その怖さは、「自分の中にもそういう部分があるのではないか」
という問いに繋がってる気がします。
映画の中でも、宮沢りえさんが自問自答するシーンがあるのですが、
ワシもよくその問いかけ、自分にしてるなあ、と思いながら観てました。
この問いって、死ぬまで定期的にやって、
自分自身の現在位置を確かめなあかん気もします。
それほど、人の中の差別意識って、
なくすのが、難しいことなんちゃうか、と思います。
友人に「作るのに勇気の要る映画」と言われ、
ほんまにそうやな、思いました。
敢えて、その難題に取り組んだスタッフはすごいと思います。
どこかの仏教関係者の言葉で、
「生まれてきたことに意味なんてない。
ただ、生まれちゃったから、生きる、それだけ。」
ってのを聴いたことがあるんですが、
この映画観ながら、この言葉思い出して、
ほんま、そうやなあ、思いました。
それでは生きにくいこともあるから、
人は、生まれて来たことに、意味を求めるんでしょうが、
それは自分が生きるために、自分で求める意味なので、
他人に「意味がある」とか「ない」とか、
決められるようなもんでは「絶対ない!」と思います。
ましてや「意味がないから、いない方がいい」なんて、
人間が決めていいはずがあるわけない。
映画観てて、こんなに腹立ったのは、久しぶりでした。
加害者のと同じような気持ちが、自分にないか、
これからも常に問いかけていこうと思います。
少しだけ気になったのは、
この事件を他人事としか思えてない人が、
この映画を観たら、
精神障がい者や脳性障がい者や、その関連施設を、
無意識にでも、怖がる人が増えて、
余計に避けられる存在にならんかなあ、
と、いうことでした。
「他人事」と思うこと自体が、大問題やとは思うのですが。
この問題、ほんまに社会全体で考えていかないことには、
解決の仕様のない問題なんやろなあ、
と改めて思いました。