30年以上前から、カウリスマキはカウリスマキだった。BBBムービー「マッチ工場の少女」。
「枯れ葉」観て、生涯何度目かのカウリスマキブーム。
アマプラで探したら、けっこうカウリスマキ映画あったので、
まずは1990年の映画、「マッチ工場の少女」観てみた。
「枯れ葉」の感想は、こちら。
なんともやりきれない話が、
淡々と進んで行く。
主人公がまた幸薄そうで、
観てるだけで気の毒になってしまうような女優さんやったなあ。
淡々と進んでいくので、
感情を大きく表す動きも、あまりないんやけど、
この役者さんの目の演技が凄くて、
目だけで、全ての感情を表してるように思えた。
ある意味、すっげえ危ないストーカー女の話で、
あらすじを文字にすると、
きっと、むちゃくちゃ恐ろしく思える話なんやけど、
カウリスマキ独特のリズムで、
「朝晩の飯を用意しました。食いました。」くらいの
テンションで、すげえ恐ろしいことが動いていく。
その恐ろしいことの「見せる見せない」の匙加減が絶妙なんやなあ。
テレビで天安門事件のニュースが流れてたの観て、
「枯れ葉」ではウクライナ侵攻のニュースが出てたこと思い出した。
そうや、カウリスマキって、時代の流れと関係ないような
映画作ってるイメージあるけど、
常に、その時代を感じさせるポイント、入れてはったんやなあ。
それを入れることで、この映画の制作から30年以上経った今でも、
理解できる、変わらない普遍的な人間像を描いてるような気がした。
個人的には「枯れ葉」よりこっちの方がおもろかったなあ。
しばらくカウリスマキブーム、続きそうです。
【追記】(20240118記)
未見の「コントラクト・キラー」観てたら、
ちょこっと、ジョー・ストラマーが出てた。
エンディングソングもジョー・ストラマー。
しかも、曲提供はポーグスらしい!
めっちゃ得した気分。