この話を「ありふれた」と言って違和感ない世の中。BBBムービー「ありふれた教室」。
背筋が凍った。
ストーリー、もちろん怖い。
同僚が怖い、生徒が怖い、父兄が怖い、音楽が怖い。
けど、タイトルが何より怖い。
いや、いちばん怖いのは、
こんな怖いことを「ありふれた」と言ってしまって、
それほど違和感のない、今の世の中なのかもしれない。
ちょっとのことで、良好な関係が反転する怖さ、
事実かもしれないけど、真実ではない話が、
瞬く間に拡散して行く閉ざされた団体、
「団体に所属してなくて良かったー」思いましたけど、
ワシも「この世の中」という団体には属している。
今は、この世の中全体が、閉ざされた団体なのかもしれない。
ほんま、他人事ではないのでした。
主人公、強いなあ、ワシやったら、もう真実は別にして、
ごめんなさいごめんなさい、言いながら、家にこもってたと思います。
ラストシーン、こう終わるんや!と感心しました。
王座のようやったなあ。
「話、解決できるなんて、はなから思ってないもーん!」てな感じで、
潔かったです。
ストーリーとしては結局、
真実はわからない、けど、
現実はかわらない。
って感じなんかなあ。
最初から最後まで背筋は伸びたまま。
ずっと緊張感に押しつぶされそうだったので、
これ以上、長かったら、耐えられんかったかもです。
この長さでも、観終わってしばらく、グッタリ、何もできませんでした。
平日なのに、けっこう混んでて、
なんでかなー?思ったら、アカデミー作品賞、
ノミネートされてたんですね。
けっこう難しい映画でもあったので、
アカデミー賞ってだけで観に来た人、
消化不良起こしてるかも、思いました。
けど、こんな面白くもなんともない映画が、
平日の昼間で混み合う、
アカデミー賞って、やっぱり影響力あるんやなあ。