真摯に新しい家族のあり方を模索する映画だと思った。BBBムービー「かくしごと」。
認知症、介護、虐待、、
今の日本、いや世界で課題となっている、
家族に関する社会問題に向き合い、
とてもうまく消化してストーリーに織り込んで、
新しい家族の形を模索しようとしてる
意欲的な映画だと思う。
ずっとハラハラしながら、
「この映画は、どこに向かう?どう決着する?」と思いながら観てた。
あんなふうに終わるとは、意外だったけど、
少し救われた気がした。
朝ドラで、ワシにはお馴染みの子役、
中須翔真くんの演技が素晴らしかったなあ。
ほんまに複雑な役どころなのに。
素直に笑ってる時にまで、
背景にあるトラウマもどこかに感じさせながら、
演じられていた。
あと、奥田瑛二さんの認知症老人の役、
「ほんまに演技?」と思うほど、演じ切っていはった。
昔は二枚目な印象やったけど、
こんな汚れもある役もやらはるところに、
役者の凄みを感じた。
終わった時「あれ?お父さんは?」と少し思ったけど、
まあ、そこは置いといてもええか。
細かいこと言うと、海に子どもとの哀しい思い出のある主人公が、
川遊びに行ったり、海遊びの話をしたり、
水と子どもが関わるシーンで、
その思い出の影を引きづってる様子がないのが、
少し不思議ではあった。