今年の日本アカデミー賞。

報道が抑止力でいられなくなるのが、第一堤防なら、
文化文芸が決壊するのが、第二堤防かもしれない。

四大新聞の二つが、御用新聞と化し、残った最大勢力が骨抜きになり、
本来的な意味でのジャーナリズムを、
ときどきの毎日新聞と、東京新聞にしか、期待出来ない、今、
大した権威も影響力もないとは言え、
日本アカデミー賞が、
あの映画に独占されると言うのは、
危機的状況なのではないか。
もっと、いい映画、あったはずだ。
あんな国策映画のようなもんが、選ばれてしまうということは、
去年、國語辞書をテーマにした、あの映画が 選ばれたのも、ここに至る、
他者を認めない狭量な愛国心に繋がる、
プロローグだったと言うことに、なりはしないか。

本当に国を愛する、とは、どういうことなのか。
自分を愛するように家族を愛し、家族を愛するように、地域を愛し、
地方を愛し、国を愛し、そして、アジアを愛し、世界を愛する。
なぜ、その途中の国だけを、ことさら取り上げて、区別する必要があるのか。
家族を愛すること、地球を愛することの、途中の、
国を特別視するのは、
奇妙に思えてならない。
本当の愛国心とは、家族を愛するように、国を愛し、
世界を愛するように、
日本を大事に思うことではないか。

その、まっすぐであるはず流れの中の、
国だけを、肥大化させた
恐ろしい傾向で、
二つ目の堤防すら、
決壊しそうになってる、
それが、今回の日本アカデミー賞の結果なんだと思う。

コメント、いろいろありがとうございました。
(20240228記)

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