映画「スウィート・シング」

たまらん!
ダメな大人たちに失望させられたり、傷つけられたりする姉と弟、
そして姉とは恋人未満の少年の逃避行、
スウィート・シング」を観て来た。

父親は、ダメな酔っ払いで子供どもたちへの思いはあるけど、守り切る力がない。
他の大人もどこか歪で、その歪さが、子供たちを傷つける。
けど、周りにこんな大人たちしかいない、この姉弟も
いつかは、こんな大人になるのかもしれない、という予感もちらつく。

その姉弟が一人の少年と出会い、自分達を守るために始まった逃避行。
それが無軌道なんやけど、すごくキラキラしてて美しく、切なく、キュンとする。
これは、子どもを描いてるけど、大人に向けた映画だ。
大人なら、誰もが、自分の子どもの頃を思い出して切ない気持ちになるんではないだろうか。
そういう意味では映画「スタンド・バイ・ミー」へのオマージュも含まれてるように感じた。

さすが、一時はジム・ジャームッシュと並び時代の寵児になってた
寡作の名監督、アレクサンダー・ロックウェルやなあ、と思った。
主役の姉と弟は、実際の姉弟、しかもアレクサンダー・ロックウェルの実の子どもらしい。
その上、二人の母役もアレクサンダー・ロックウェルのパートナー、
つまり二人の本物の母親、
父親役は、アレクサンダー・ロックウェルの盟友ウィル・パットンが務める。
めっちゃ家族・友だちとの手作り。
その風合いはちゃんと映画にも活きてる。

ワシがこの映画を観たいと思ったのは、実は予告編でかかってた音楽が気に入ったから。

この曲だけでなく、映画に使われてる音楽が、どれもいい。
映画のタイトル自体、ヴァン・モリソンの曲から来てるしなあ。
サントラがあったら欲しいなあ、と映画館の売店に寄ったくらい、
ええ曲でできた映画だった。(どうやらサントラはないようです。)

すべてのかつて子どもだった、大人たちに観て欲しい映画だと思った。

この映画を「パワフル」と表現してしまうタランティーノもやっぱりええなあ。

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