映画「ひかり探して」。

これも、手強い映画だったなあ。
韓国映画「ひかり探して」。

簡単に言っちゃえば、「自分も痛みを持ってるからこそ、
人の痛みもわかる女性たちの共感の物語を、
韓国の離島の美しい風景を背景に撮った映画」、
ってことになるんだろうけど、
そう言い切っちゃうと、抜け落ちてるものの方が、
実は大きいような気もする。

メインのキャストだけでなくメインのスタッフもほぼ女性らしく、
女性の生き方を描いた映画なんで、
女性だからこその目線も面白かった。
韓国も、女性の社会進出は大変そうだけど、
けっこう厄介なのが、男性より、「私も女性だからわかるよ」って
歩み寄ったふりしながら、
実は、男性と同じかもしかしたらそれ以上に、
保守的で利己的な考え方をしてる女性上司だったりするのが、
ワシは韓国の現状、よう知らんけど「リアルなんやろな」とは思った。

いろいろ起こる出来事、解決されないまま、ラストの方に来て、
「おいおい、まとめ切れるの?」と思ったけど、
その辺、全部の問題は解決せず、
たぶん、作者が「一番大事」と思ってることだけ、
気持ちよく解決する、みたいな終わり方に、
けたぐり食らったような気分になったけど、
確かに人生って、全部の問題解決して、
「めでたし、めでたし」ってわけじゃないもんね。
「いろいろあるけど、ここがうまく行って良かったよね」って感じがして、
最後までリアルな映画やったなあ、と思いました。

原題の直訳かどうか分からんのだけど、
「ひかり探して」はええタイトルやな。
ほぼ全編、美しいけど暗い映画なんやけど、
最後は、それも含めて、希望に満ちた明るさを感じた。
「ひかり探して」、ああ、なるほど。と思いました。

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