そこにはいろんな差別が吹き溜まっていた。映画「メイド・イン・バングラデシュ」。怒涛のレポート②

2本目は、バングラデシュのアパレルメーカーで働く女性たちが、
目覚め、労働組合を組もうと奮闘する「メイド・イン・バングラデシュ」。

なんだかいろんな差別意識が、この行ったこともない国の
女性労働者たちを働き手とする工場に吹き溜まっている気がした。

GAP、H&M、ZARA、ベネトン、ユニクロ、、
世界第二位の衣料品輸出国バングラデシュ。
世界のブランドが、安い労働力を求めて集まっている。
自ずと、企業の姿勢は「より安く、より質のいいものを」
ということになるのだろう。
そのバイアスは、どこにかかっていくのか。

働き手である女性たちの月給は、安さがひとつの売りのシャツの2〜3枚分、
3,900円くらいらしい。(2019年の記事より)
月収3900円…世界のファストファッション工場、バングラデシュの苦境

映画を観てると、ここには宗教がひとつの原因と思われる男女差別、
国内でも富裕層はより富裕に、貧困層はより貧困になっていく格差の拡大、
何より、労働力の安さを求める世界企業の、無自覚な人種差別が、ある気がした。

何も知らなかった彼女たちが、法律という知識を得て、
恐れながらも、前に進もうとする。
それを押し戻そうとするのは、会社側だけではない。
家族や周りの環境、風習や慣習というものまでが、
一気に彼女たちの敵に回る。
だけど、一度目覚めた魂は、もう戻ることをしない。

この辺「教育と愛国」にも通じるものを少し感じた。
管理する側は、その辺の意識を人々に持たさない方が、管理しやすい、
だから、国家が関与すると、不都合なことは知らせないような教育に
傾いていくんだろうな。

物語的は、少々荒いところも感じたけど、
自分が、知ってるようで知らなかった、この事実を突きつけられたことが、
この映画を観たことの、なにより大きな意味だと思う。

じゃあ、明日から、この手のブランドを買わないようにするのか、
というと、なかなか行動に移せない気もするが、
少なくとも、これらの服を着る時、
彼女たちの苦労を想像することから、
ワシは、始めて行くことにしよう。

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