兵庫県ミュージアムめぐり②白洲次郎・白洲正子 ― 武相荘折々のくらし@神戸ゆかりの美術館。

2個目は、神戸ゆかりの美術館でやってた「白洲次郎・白洲正子 ― 武相荘折々のくらし」。

実は、神戸ファッション美術館と神戸ゆかりの美術館は同じ建物にあるのだ。
行きたい展覧会、二つ重なったんで、「行かなきゃ」と思ったのでした。

この二人、実はワシが「日本で一番カッコええ夫婦やないか」
と思ってる二人なんすよね。
次郎さんはGHQをして「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめた人やし、
正子さんは、初めて能の舞台に上がった女性だし、
この二人が暮らした家が、武州(武蔵国)と相州(相模国)の
間くらいの町田にあって「武相荘」。
もちろん「無愛想」をかけてて、もう隙なく、かっこよくて、なんか口惜しい。
展覧会観にいった理由のひとつは
「どこかダサいとこ、見つけてやる」だった気もする。

完敗。
一分の隙もなくかっこいい。

次郎さんのことは、けっこう知ってたりしたんやけど、
ほんま筋の通らないところがひとつもない、
水も漏らさない完璧さ。
武相荘自体、日本が戦争始めたタイミングで
「きっと負けて食糧不足になるから」と田舎で農業始めたらしい。
考えること、すぐに行動にうつすこと、
可愛げないくらい、かっこええわ。
遺言が「葬式無用 戒名不要」って、もう最期の最期まで貫いてはる。

正子さんについては、あまりよく知らなかったのだが、
骨董の目利き具合が半端ない。
人脈も北大路魯山人さん、黒田辰秋さんなど、目も眩みそう。
で、魯山人の作品、あまり好きじゃなかったようで、
ワシと気も合いそうな気がする(笑)
もちろん、彼らの作品も持ってるけど、
同時代の人のもんだけやなく、
古伊万里から白鳳時代(飛鳥時代と奈良時代の間)のものまで。
しかも、正子さん、集めるだけじゃなくて、
モノは使えば使うほど価値が出る、という考え方の人。
だから、高いモノとか有名なモノ、とかではなく、
自分が使いたいモノ、身につけたいモノを手に入れてはる。
この辺、成金ではない、生まれつきの華族ってことなんやろなあ。

展示してあったモノ、ひとつでもワシが持ってたら、
絶対誰にも触らせないのに、自慢して回るんやろなあ、
と、人間の格の違いを思い知らされた気がして、
なのに、ちょっと嬉しい気分で、美術館を出たのであった。

武相荘、公開してるみたいなんで、絶対行ってみよう。

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