ふくよか三昧「ボテロ展」@京都市京セラ美術館。

木曜、久しぶりに京都に行ってきた。
この時期「紅葉観に京都行きたいなあ」という気持ちと、
「すげえ人混みなんやろな、嫌やなあ」という気持ちが、
入り混じって、モヤモヤして、
「絶対行きたい」と思ってた展覧会やけど、
なかなか体が動かなかったのだ。

岡崎公園へのバスは、満員で「やっぱりか〜〜!」と思ったのだが、
朝一に行ったためか、「ボテロ展」自体はそう混み合ってもいなくて、
ゆっくり鑑賞できた。

ボテロを初めて知ったのは、何年前だったかな?
どの絵も、すごい肉感で、それは人物でなくても、楽器や花でも、すごくて、驚いた。
それにプラスして、ときには、どぎつく感じるくらい明るい色彩なのに、
どこか呪術性みたいなんを感じることや、
コミカルで可愛らしいのに、無表情な人物描写も印象に残った。

ボテロは、南米コロンビアの出身で、90歳の今も現役バリバリ、
「生存する最後の巨匠」って呼ばれたりもする。
コロンビア出身と知った時、
「ああそれで、あんな呪術性、感じるのかなあ」と
妙に納得した。
映画でも観て、さらに興味が湧いた。

知ってから、ずっと頭にこびりついてたボテロの本物がやっと観られる。
しかも、ワシのお気に入りの美術館で。

初期の作品は、後に繋がるふくよかさの萌芽は感じられるけど、
あの特徴ある色使いは、さほど感じられなかった。

下の絵は、有名な作品。

このマンドリンの穴を小さく描いたとき、
ボテロは啓示のようなものを受け、一気に画風を完成させたらしい。

そこからは、迷いなく突き進んでる印象だった。
実際の絵が、思った以上に大きかったのに、びっくりした。
この花の絵とか、ワシの身長ぐらいあった。

京セラ美術館は、写真OKな絵が多いのも、ええなあ。
今の時代の流れを、きちんと汲み取ってる気がする。
展示の仕方も、スッキリしてて観やすいし、
建物も素晴らしい。

解説にあったボテロの言葉に、
「アートが普遍的であるためには、まずローカルでなければならないと私は信じている」
というのがあって、すごく共感した。
ワシも絵画でも、音楽でも、文学でも、そうやないとあかんのやないか、
と最近思ってたので。

そう思うと、この辺の色使いとかモチーフとかは、
すごくローカル性を感じる。
なんとなくフリーダ・カーロを思わせる中南米独特の感じか。
まあ、ワシ、コロンビアはもちろん、中南米にすら、
一度も行ったことないんやけどね。

裸になると、さらに凄いなあ。
あと、この縮尺の自由さも、ボテロの特徴なんやろな。

この圧倒的な尻!
もう神聖なものさえ感じてしまう。

最後のコーナーは、ボテロが古今の名画を自分なりに解釈して描いたもの。
横顔のモナリザは、モナリザがモチーフだからか、珍しく表情がある。

いやあ、やはり本物は凄いなあ。
全部の絵が、思った以上にデカかったのは、
やはりふくよか表現のひとつ、ってことなんだろうか。

グッズも充実してて、なんだかんだ買い込んでしまいました。

すんません!ボテロ展、明日までです。
興味持った方、最終日ですが、明日、お出かけください!

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