青春ストーリーの奥にある移民問題。BBBムービー「ニューヨーク・オールド・アパートメント」。
「透明人間」という言葉が、突き刺さった。
移民として暮らす人たちを、これほど的確に表現した言葉って、
他にあるだろうか。
けど、透明人間なら、まだいい。
実体が、行政に見つかれば、彼らに待ってるのは、強制送還。
だけど、それでも、この親子は、
そのままではいられなかったのかもしれない。
透明人間のままでは、恋もできないから。
ベトっとせず、軽やかに描いていて、
爽やかな青春ストーリーのようにも思えるけど、
ニューヨークの残酷な現実からも、目を逸らしていない、
骨太の映画やなあ。
移民や難民問題は、日本も含めて、
これから世界が本気になって、
考えなあかん問題なんやな、と、
映画を観て、改めて思った。
タイトルが、どうしてもしっくりこなかったので、
原題を調べてみた。
「The Saint of the Impossible」。
「不可能の聖者」?
う〜〜む、こっちも同じくらい、しっくりこないなあ。