おかんってのは。BBBムービー「ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ」。

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おしゃべり、おせっかい、人の話聞かない、
やたら、食い物勧めてくる、
鬱陶しけど、子どもへの愛は惜しみない。
ほんま、全部が全部とレッテル貼っちゃいかんのやろうけど、
こんなおかん、世界中のどこにでもおるんやろうなあ。

実話ベースの物語で、
息子が冤罪で収監されたのは、
あの悪名高き、キューバの中のアメリカ飛地、
グアンタナモ湾の収容所なので、
実は悲惨な話のはずなのに、
終始、ドイツに住むトルコ人おかんの
マイペースぶりに、笑わされてしまう。

思いっきり笑ってるので、
おかんの愛情を感じるシーンでは、
なんか余計にキュンときてしまうのである。

それは、観てるものだけではなく、
劇中の人物までそうなのか、
最初は、おかんの非常識と言ってもええくらいの
マイペースに戸惑ってる弁護士も、
次第に、そんなおかんを楽しんでるように思えてくるのだった。

実話ベースで、結果を知ってるだけに、
ある意味、安心して、おかんのペースに乗せられながら観てるのではあるが、
ストーリーで見えてくる理不尽さや、
ラストのシーンで、息子の体や心に残る傷から、
米軍の狡猾さや、拷問の悲惨さも、思い起こさせてくれた。
ただのコメディーでは、もちろんないのだ。

すごく印象に残った言葉は、
ワシントンでおかんと弁護士を乗せたタクシー運転手の言葉。
うろ覚えなのだが、
「祖国に辟易することになるとは思わなかった」的な言葉、
祖国であろうと、政府のやることを盲目的に肯定するのではなく、
批判精神を持って、判断すること、
これこそが、ほんまの愛国心なんやなあ。
やはりアメリカは民主主義の先輩国家なのだなあ、と思った。
まあ、日本のような、出来の悪い後輩国家を、
わざと作り出してる国でもあるのだが。

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