雨の京都(慕情なし)。

梅雨時、雨の京都に行ってきた、と言うと、
もれなく慕情が付いて来そうなもんだが、
そんなもんは一切なく、ただ美術館行って、
バス乗って、映画観て、帰ってきただけの昨日だった。

まずは、京都駅の美術館「えき」。
この美術館は、小さいからか宣言中もずっとやってたので、
3月に「永遠のソール・ライター」展、
4月に「鋤田正義写真展 BOWIE×KYOTO×SUKITA」
5月に「田中一村展」と毎月お邪魔している。
6月の今回は「香りの器~高砂コレクション~」。
ちなみに7月10日からは写真展「MJ」
これも興味ないでもないが、ちょっとこっ恥ずかしいので、
たぶん行かない。

あ、でも昨日もかなりこっ恥ずかしかった。
数年前、番組かなんかで、高砂コレクションのことを知り、
陶磁器やガラス工芸の好きなワシは、
きっと香水の瓶て、そんなに大きくないから、めっちゃ緻密な意匠なんやろな、
と思って、一度我が眼で観てみたいと思っていたので、出かけたのだが、
ものが香水だけに、お客さんのほとんどが、おばさま。
平日の昼間だったので、余計そうなんだろうが、
おっさんはもちろん、男性の姿を一回も見かけなかった。
平日昼間っから、張り付くようにして、香水瓶に観入ってるおっさん。
しかも香水臭はまったくしない。
それどころか、自分から発する加齢臭にすら無頓着なおっさん。
自分で想像しても、ちょっと引くわなあ。

けど、さすが世界に名だたるコレクション、
古代エジプトや古代キプロス、ローマから、
近代ヨーロッパ、マイセン、ボヘミアングラス、
アール・ヌーボーに、アール・デコ、
エミール・ガレ、ドーム兄弟、ルネ・ラリック、
サルバドール・ダリに至るまで、
西洋の工芸品の歴史を実物ミニチュアで概観してるような、
クオリティ高いコレクションだった。

和物も見事で、緻密にもほどがあるような蒔絵や螺鈿細工の粋が揃ってた。
洋物は、ほとんどが香水の瓶なのだが、
日本は唯一(ワシの知ってる範囲では)、香りを香道という芸術にまで高めた国、
香りに関する道具の種類が、ずば抜けてる。
聞香に使う道具など、ひとつひとつがなにかのミニチュアのように小さいのに、
それのひとつひとつに蒔絵が施されてたりして、
なんか作者の執念まで感じてしまった。

写真でしか観たことなかった香枕も初めて観た。
これは、寝てる間に髪に香りをつける物で、
倒れないよう真四角の空洞になった枕の中に、
お香を入れるようになってる。
「こんな枕やと、かえって疲れるなあ」と思うと、
ここにも、香りに懸ける、我が先祖たちの執念に驚かされるのであった。

憧れの蘭奢待を包んでいた紙があったのも、嬉しかった。
ほんまに一度、嗅いでみたいもんである。
嗅がせてくれるなら、慢性的に詰まり気味の鼻を、
手術してもええくらいやな、と思いながら、
会場を後にする。

ここから次の会場の出町座までは、バスで一本。
計算通り、次の予定の「ミナリ」が始まる10分くらい前に出町座に着く。
(この後、ちょっとネタバレっぽいです。ご注意を)


ミナリは、う〜〜ん、期待が大きすぎたのかな。
ワシ的には、なんかピンとくる直前で終わってしまった印象だった。
アメリカで生きる韓国人の抱える人種的問題にも、
家族が困難にどう向き合っていくのかも、
なんとなく薄い、というか中途半端に、
問題の端っこだけ観せられたように思ってしまった。

特に、終わり方。
最後にちょっと事件があるのだが、
そのあと、あれ??それだけ??と、
正直、肩透かし喰らったような気分になった。

けど、おばあちゃんのキャラは最高やったなあ。
まあ、おばあちゃんと孫息子のやり取りだけでも、
観る価値あったとゆーておこう。

最初「雨の京都」とかゆーてたけど、
実は、雨降り出したのは、ワシが映画館にいた間。
カバンの中にいつも入れてた折りたたみ傘、こないだ使ったときに、
入れ直すの忘れてたようで、
コンビニで一番大きなサイズのビニール傘買ってしもた。
うちに何本ビニール傘あるねん。

出町柳の駅に向かいながら、橋の上から雨の京都を少し楽しむ。


せっかく左京区まで来たし、ちょうど18時頃なんで、
どっか寄りたいなあ、と思ったのだが、
京都も例の宣言期間中で、どこもやってそうになかったので、
しゃあなく、京阪特急で大阪帰って、
京橋の駅地下でなんか買って帰ろう、思ったら、
駅地下も、19時閉店で、閉まってて、
仕方なく、コンビニでサラダと豚汁買って、
家でマルシンハンバーグを焼くのであった。
好物だから、いいけどさ。





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