「十三で3本立て」の1「オキナワサントス」。
本日は出勤のように朝から十三に行き、
ドキュメンタリー映画を3本観てきた。
3本とも、1時間30分ほどの少し短い作品だったが、
3本とも面白かったので、観た順に、ご紹介します。
まずは「オキナワサントス」。
ただでさえ、苦労した世界各地の日系移民。
特に第二次大戦中、連合国側に移住した人たちの苦労は熾烈を極めたらしい。
そのことは、なんとなく知ってたものも、大量の日系移民を抱えた
ブラジルもそうだったとは、全然知らなかった。
この映画の舞台となるサントスはサンパウロの外港に位置する。
海からの攻撃にさらされる可能性が高いからだろうからか、
この地域に住んでた日系移民は、家や土地を残したまま、
財産もろくに持ち出せずに強制退去させられる。
その中でも6割を数える沖縄系の移民は、
日本国内同様、内地出身の移民から差別されていたらしい。
人間の一生が、国の都合で決定的に左右される。
その結果、多くの不幸な人を産み出してしまう。
一体、国って何なんだろう、と最近思ってる疑問を、またも抱いてしまった。
たまたま先日、NHKの「映像の世紀」という番組で、
(10)「民族の悲劇果てしなく 〜絶え間ない戦火 さまよう人々〜」というのがあって、
政治に翻弄され、難民になる人々、大量虐殺に合う人々のことを観ていたので、
ものすごく重なってしまった。
たとえ今は実現できてなくても、
政治は、個々の人間ひとりひとりの幸せを追求するものでなくて、
その存在意義があるのだろうか。
それが、たとえ他人種、他民族であろうと、
自国民であろうと、他国民であろうと。
そういう時代に、全世界は差し掛かってきてるのではないか。
20世紀の反省は、こういう不幸な人たちを多数生み出した、
ということ以外に、何があるのだろう。
なのに、世界中で、反省するどころか、その不幸を拡大するような動きが、
あちこちに見えたりもする。
そんなことを改めて、考えるきっかけになったこの映画に感謝したいと思う。
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